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本のつぶやき

「本のおもしろさは、その出来不出来だけでなく、半分くらいは読むときの姿勢に左右される。読書熱がおとろえていると、なにを読んでもつまらない。どれだけ切実に読むか。いかにして読む側が本の価値を見出すか。そこに読書の醍醐味があるといっても過言ではない。」・・・荻原魚雷『古本暮し』より。

ああ。わかる。切実な思いで本を読んでいた頃。何を読んでも面白かった。頭というのでもなく心というのでもなく、血管の中に何かが流れ込んでくるような、そんな感じがした。興奮とか感動とか、そういう言葉で済ませたくないないような・・・ひんやりと冴えた熱狂というのか。走っていくものがあった。

ただ若かっただけなのだろうか、と。今、時おり振り返って考える。不思議なくらい、切実さを失う反面に増していった呑気さで、老いたことを実感することはなく。歳のせいにするような衰えを見つけるのは皺の数くらいなのだけれど。

感じることも。考えることも。どんどん深く追ってはいかない(いけない?)気力の不足なのか、ただもう考える途中で飽きてしまうのか。感じるというのも。考えるのとは違う風に追求していけるものなのだけれど。そういう風に入り込んでいくような感じ方をあまりしなくなっている。

言葉の使い方も下手になったのかもしれないな。でも。そのことが救いになってもいるかもしれない。そんなつもりはないけれど。自分の思いを振り返って「負け惜しみ?」と問うことも少し、増えた。「頑張れない」ことを「頑張らない」のだと言い訳しているという疑惑も否定できない。

長田 弘「世界はうつくしいと」。「うつくしい」が「美しい」と書かれなかったところがうつくしい。収められた二十七篇の詩は、漢字で書ける言葉を敢えて平仮名で書いたようなやさしさに満ちている。もちろん実際には漢字を使っているのだけれど。詰めるのではなく、開いた・・・という印象がある。

私はもともと漢字好きで。その形にぎゅっと意味が詰まっている感じがおそらく好ましく。でも目で見て意味が伝わるという長所は。視覚的なうるささにも繋がっていて。ひらがなは最初から最後まで辿ってはじめて語の意味が受け止められるというところに、「小さな時のながれ」が生まれるのだな、と。

漢字なら即座に目で理解してしまうことばを。もう少しゆっくり辿ることで、ゆるやかに心に迎え入れることができる、そんな感じがする。時間としては、ほんのわずかな差ではあるのだけれど。意味は変わらなくても、リズムが変わるのだ。


「つぶやき集」=ツイッターでつぶやいたことのまとめ。
凍結させたアカウントの時代には毎日ツイートしていて。
その中から抜粋してまとめていました。

その後の検索用の新アカウントはフォロワーもほぼなく。
ポツリポツリと。気がつくと、つぶやいていて。
それでも、もう拾い集めるのもやめるつもりでしたが。

自分の読書と、自分のその時の状況は無縁ではなく。
読書の記録の延長のつもりで、再開することにしました。

今回は、本についてつぶやいていたものを。
時期はすみません、わかりません。

『古本暮らし』も『世界はうつくしいと』も。
感想は書いているはずですから、その頃ですね。

調べました。

『古本暮らし』荻原魚雷(2016年4月)
『世界はうつくしいと』長田 弘(2015年5月)

思ったよりも、昔でした。
タイトルに過去記事(感想)のリンク貼っています。
興味のある方はどうぞ。

『容疑者』ロバート・クレイス

創元推理文庫
Amazon


犬好きさん、必読。

心に深い傷を負った、一人と一匹。
マギーはシェパードの女の子。
なんて賢い子! 

このマギーの描き方が素晴らしい。
いや。この子を飼いたい。
こんな子に出会いたい。

惚れ惚れしてしまいます。
そして。哀しい。切ない。

飼い主となるスコット共々、幸せになって欲しい。
その一念で読み進めたと言っても過言ではない。

ミステリとしては及第点レベル。

マギーの健気さに涙が出ます。
マギーのおかげで立ち直っていくスコットにも。

とにかく、犬が見事に描けている。
著者さん、前世は犬だったんですか?ってくらい。

私は犬を飼ったことがないのですが。
とにかく、大きくて賢い犬が好きなんです。
シェパードはなかでも憧れの犬種筆頭。

もうもう、マギーは最高です。

(2019. 10.9 読了)
続編も出てはいるのですが。
マギーとスコットの出番は少ないとのこと。
何故こんなに魅力的なキャラクターをシリーズにしないんだ!
ストーリーやミステリの精度とかそっちのけでも読むのに。

『いつのまにか字が上手くなる本』田中鳴舟 


わかりやすい失敗例が満載。

この本、一冊持っていると便利かも。
ただし、田中鳴舟先生の字が好きというのが前提。
私は100%ではありませんが、かなりイイと思います。

「美文字もクセ字」という名言どおり。
やはり、クセはありますけれど。
この先生のクセは、私はそんなに気になりません。

僭越ながら、私の字のクセと傾向が似ています。
あ。著者は男性なのですね。
私の字も或る意味、男性的です。線の強さとか。

うーん。そうではなく。
著者の字が女性的というか、あまり男性的ではない?
字に性別ってそもそも表れましたっけ?
それはあるような、ないような、ですね。

ところで。
「いつのまにか」は上手くなりません、字は。

文字の正しいバランスを身につければ良いのですが。
それは「いつのまにか」具わったりはしません。

ただ。全ての漢字を習わなくても。
基本のバランスの取り方をしっかり覚えれば。
全ての文字に応用ができるということはあり。
結果、きれいな字が書けるとは言えます。

へんとつくりのバランスとか。
ハネの角度、角の曲がり方。
点を打つ位置。

まだまだありますけれど。
それらを解説しているミニ辞典ですね、この本は。
とにかく、懇切丁寧、実例豊富です。

「よくない例」と「よい例」が挙げられており。
これはペン字の本ではよく観るパターンですが。
この本の「よくない例」は、かなりキレイな字です。
「よい例」と比べない限り十分に「良い字」に見える。

だいたいね。巷のペン字本の場合はね。
「悪い例」の字が下手すぎて参考にならないの。

この本だと、一見どこが悪いの?くらいな字。
私、悪い例に似た字をたくさん書いてるんですね。
ていうことはですね。
そこそこきれいな字の人でも犯すミスなんです。

あ。私の字は見た人の9割以上が褒めてくれます。
お世辞は入ってるとは思いますが・・・

まぁ自分では上手いと思ってません。
きれいに書けているようで、何かが惜しいという字。

そんな私としては。
あ。そうか。「そこ」がポイントだったんだ!と。
本書を読みながら、何度も膝を打ちました。

ま。多少、誇張して書かれていると思うんですよ。
悪い例と良い例の間くらいが適度では?と感じなくもない。
あと、好みの問題かな。悪い例の方が良く見えることも。

でもね。でもね。
ホント。私、「よくない例」に当てはまる字多いわ。
(それで自分の字が「そこそこキレイ」とかよく言うわ)

ただし、良くない例ほど、顕著なクセではありません。
そういう傾向があるというか、少々そんな気があるというか。

あ。でもよくよく見るとそれは謙遜し過ぎで。
「よい例」のバランスで書けている字の方が多い。

一方、自分が苦手と感じている字は「悪い例」に似ている。
つまり正しいバランスを理解出来ていない字が苦手なのだ。

「正解」がはっきりわかっていれば。
それに近い字は書けるものなんです。

そう言えるのは。私が結構な書道歴があるからですが。
たとえ書道経験者でなかろうとも。
どういう字が「美しい」かを理屈でわかれば進歩するはず。

きれいな字のお手本を真似て。
書いて書いて書きまくっても。
字の正しいバランスは身につくとは限らない。
(つかなくはないと思いますが、時間がかかる)

ほんとはね。
お手本をよく見て。自分の字と比べて。
自分の頭でしっかり考えて。自分で気付くと最高。

書道って。そもそも。そういうものなので。
それを繰り返して、書けるようになっていくので。

日常の筆跡をきれいにするには。
そんな遠回りをしなくてもいいかな。
この本は近道を教えてくれているんですよね。

私が「きれいに書ける」字は。
自力で正しいバランスを発見できた字なんです。
いつまでも苦手でうまく書けない字はというと。
正しいバランスを見いだせなかった字ってこと。

書道やってても。全ての漢字を書くわけではない。
それに、書いたとしても。上手く書けない字もある。
その字を美しく書く「鍵」が見つけられないこともある。

固定観念があるんでしょうね。
すっと、見つけられるときと。
自分の字がマズイのはわかるけれど。
どこをどう直せばいいかわからない時とがある。

や。直すんですけどね。
たぶん、ポイントがズレてるんですね。

もしくは。矯正するのが難しい強いクセになっている。
うん。わかったらできるっていうなら。
人は皆、スーパーマンになれちゃうかもだわ。

わかっててできない!ってことはたくさんありますよ。
だけど。「わかる」のは大きな一歩。

意外と。わからぬまま、やみくもに努力してしまいがち。
私自身が実はそうなんだなー。

この本の「いつのまにか」っていうのは。
ちゃんと。「はじめに」でも書いてあるんですけれど。

「折りあるごとに手習いを続けるうちに、
 自然と字が上手に書けるようになる」

・・・ってことなのです。

そのためには。
コンパクトで。見やすくて。
どういう点に気をつければいいか、端的に書いてあって。
お手本の字が綺麗で。

・・・という、本書が役立つと思います。

(2018.12.3)
「美文字もクセ字」は。
井原奈津子さんの「美しい日本のくせ字」で出会った言葉。
私、その言葉に出会って以来。
「自分の好きなくせ字」を探そうと決意しまして。
それで、せっせとペン字の本を読み漁るようになったのです。
もともと、私はとにかく、きれいな字が好きなのです。
でも。きれいな字にも色々あって。
きれいだけど、どうも好きじゃない、ってことも多くて。
田中鳴舟さんの字はかなり好きな部類になります。

『人生はZOO(ずー)っと楽しい!』水野敬也

2020.04.01 写真集   comments 0
文響社
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ちょっと笑って励まされる。

毎日がとことん楽しくなる65の方法
・・・と、副題にあります。

ま。それは過大評価だと思いますが。
写真に収められた動物たちの表情や行動が面白く。
添えられた名言が重く感じない。

笑いながら、気持ちの調整ができるというか。
敢えての軽〜いノリが結構、成功している。

時々、お笑いコンビが滑った感じのページはあるけれど。
概ね、楽しくて、ちょっとだけ為になる。
本を読む元気がない時、パラパラめくるのにちょうどいい。

(2019年11月 読了)
このシリーズは結構好きです。
『人生はニャンとかなる! 』がなんだかんだで一番良かったかも。

誕生日もいつの間にか過ぎ

2月28日が、当ブログと私の誕生日でした。

私の年齢はともかく、ブログは10周年・・・なのに。
記念とかお祝いということを考える余裕もなく。
気がつけば過ぎてしまっていました。

ブログの更新は難しいな。
もう無理と言ってもいいぐらいだな、と思います。

ただ。そうは言ってもいつか余裕ができるかもしれない。
だからまぁ・・・時々は更新するかもしれません。

そのくらいの感じで。
一応、この部屋を残しておきます。

続けます、とも。辞めます、とも。
言い切れる状態ではないのかな・・・今は。

今年一年を何とか乗り越えられたら。
来年からは毎日更新できるようになったりするかも?
どうだろう。まったく予測不可能です。

それでも。こんなグダグダな状態ではありつつも。
10周年を迎えられたことは嬉しいことです。
振り返ると、色んなことのあり過ぎた10年でした。

では。またいつかお目にかかれることを願って。

以下、今までの「誕生日記念記事」のリンクです。
未読かつ、ご興味のある方、かつ暇のある方はどうぞ。


2011年(1周年)「ダブル・バースデー その2~ブログ一周年」
2012年(2周年)「そして月日は巡る」
2013年(3周年)「気づけば、ブログ3周年」 
2014年(4周年)「ぶつくさ言いながら、4周年」
2015年(5周年)「とうとう5周年。ありがとうございます。」
2016年(6周年)「あ。そういえば誕生日だった・・・」
2017年(7周年)「続けて行く決意。」
2018年(8周年)「まだ定かならぬ決意とともに。」
2019年(9周年)「祝う気持ちにはなれないままに。」

心の整骨  041 life

2020.02.21 life   comments 0
徒党は組まない、企業や上司の言いなりにはならない、それくらい自己主張をできるような強さを一人一人が持たないと、簡単に流されてしまうと思いますよ。自分だけの道を歩ける強さを身につけていくべきです。

    つばた英子 つばたしゅういち「ふたりからひとり」


「心の整骨」って?と疑問な方はこちらをお読み下さい。
「心の整骨  まえがき」

心の整骨  015 person

2020.02.05 person   comments 0
 ソルダが上るのをみるのは、なんと目の保養になることか!彼は岩にしがみつくのではなく、かすめてゆくのだ。指先や足先でほとんど触れもしないほどだ。彼の動作にはためらうところや、ぎこちのないところはまったくなく、まるで進んでいないみたいだ。完璧なスタイル!

            レビュファ『星と嵐』

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プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

*初めましてのご挨拶
*ブログタイトルの由来

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