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説得   ジェーン・オースティン

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キネマ旬報社
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ジェーン・オースティンは。とにかく面白い。
人間観察が鋭くて、それを描く筆致がユーモアたっぷり。
さらに、かなり濃い「毒舌」のスパイスも効いていて。

イギリス貴族の、狭い社会の話、ではあるのです。
平凡な田舎の出来事を描いたもので、登場人物も類型化してて。
必ず、姉妹が出てくるのも特徴で・・・。

そして、物凄くわかりやすく言ってしまえば。
恋の物語・・・というよりも、「婚活」(今風に言えば)の物語。

あーあーあー。それを言っちゃったら、ミもフタもない!
という手厳しい人物描写が小気味よいのです。

彼女の代表作と言えば「高慢と偏見」ですが。
晩年の傑作と言われる、この作品が、私は一番好き。

何が読ませるって、心理描写の見事さ。
どの作品を読んでも、唸ります。
わかる、わかる、わかり過ぎて、気味が悪いくらいよくわかる!

時代が変わっても、人間の本質って驚くほど変わらない・・・。

(2011.11.2)
主人公のアンと。極めて似た状況に陥ったことがあります。
なので、尚更、ああ。ああ。ああ~わかる!
ほんと、ちょっとイヤになるくらいに、共感できました(笑)
うわ、それズバリ言っちゃう?みたいな核心を突きつつ、
人間のどうしようもなさに対する「愛情」が感じられる。
・・・それがオースティンの魅力(と私は思います)


サンディトン  ジェーン・オースティン

4803404275
鷹書房弓プレス
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ジェーン・オースティンの小説には独特の魅力がある。
本国イギリスで根強い人気があるのは何となく納得がいく。
狭い村や町を舞台に住人たちが繰り広げるささやかなドラマ。
そして、それを描写する、ユーモアと風刺の隠し味。

正直、読んでイライラする面もある。
厭味な、一部登場人物があまりにもリアルなせいかもしれない。
もしくは、英国式ユーモアが時々くどく感じられるせいか・・・。

それにしても。日常の人間関係の機微を捉える鋭さときたら。

現代とは生活スタイルが大きく異なるとはいえ、
上辺を繕うことなく社会生活を営むのは不可能だという事情は変わらない。
その人間関係の築き方に人の品位が表れるのだ。

見栄え良く親切な紳士がそれに釣り合う内面を備えているとは限らない。
愚かな人間が利口そうに見えることもある。
それでも各々の人間性は隠しきれない。自ずと見えてしまう。

騙されることもある。勘違いすることもある。
下心は常に存在する。人情すらも時には計算される。
しかし心の持ちようが、行いに反映されずにはいない。

人付き合いを苦にせぬ為には、自らの姿勢を明確にし、
礼儀は保ちながらも他人の好きになれない点には容赦しない
(心の中限定で)ことが実は必要ではないか?

他人に必要以上に冷酷、シビアであって益することはないが、
人間性を見抜く目は厳しくなくては、生き抜けない世の中。

そして対象を距離を持って見つめることで、
他人の思惑も不快に感じず、滑稽だと面白がることができるようになる・・・
そこに余裕が生まれ、辛辣なユーモアにつながる・・・
などといったことを、柄にもなくちょっと考えさせられた。

(1999.5.10)
ジェーン・オースティン、大好きなんですよ。
村社会のゴタゴタが、面白いんでよねぇ・・・。
文学っていうより、ゴシップ小説っぽいと思うのは不遜に過ぎるかしら。
でも、やはり、随所でさすがだなぁと唸らされるのです。
どの作品を読んでも、人間観察の鋭さには、つくづく舌を巻きます。


ノーサンガー・アベイ    ジェーン・オースティン

4873762049
キネマ旬報社
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この本、もしかして、過去に読んだかも。
読んだ気もするし、読んでない気もするし・・・どっちだろう?

ジェーン・オースティンの書くものは、おおむね似ている。
ものすごく乱暴に要約するとですね、
イギリス貴族、もしくは中流家庭の「婚活」を描いたものなのです。

恋愛もあるけど、その隣に常に結婚の条件、がチラつく。
現代とある意味、変わらない。
勘違いやら、おせっかい、策略もあり、友情もあり、裏切りも・・・。
シニカルな味付けの、若い女の子の成長物語といったところ。

ヒロインは世間知らずなお嬢さんなワケで、
普通、イライラさせられそうな、結構オメデタイ性格だったりするけど、
その、悪気のない空回りっぷりが、爽快に思えるから不思議。

幾分、くだくだしい描写も、私は好き。
登場人物の描き方に毒っけがたっぷりあって、なのに、後味の悪さがない。
軽い調子の語り口だが、その観察眼と描写力は恐ろしく鋭い。

「高慢と偏見」「エマ」「分別と多感」なんかと比べると、
残念ながら、作品の完成度は劣るように思う。
当時の「流行小説」のパロディであるという、成り立ちのせいかな。

上記三冊を読んで面白かった人は、この本も楽しめるでしょう。
あ。どうやら、この本は、過去には読んでいなかったもよう。
(実は、100%の自信は無いのですが・・・)

(2010.6.16)

  

プロフィール

Author:彩月氷香

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