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心の整骨  014 person

2019.05.01 person   comments 0
 語るときの声は穏やかで、キンキンとした声などの形容は当たっていない。尻あがりの語調に少し訛りを感じるのは、私が東京人のせいで、容姿も言葉遣いも作品同様に都会的である。洗練されていて、野暮なところは微塵も感じられなかった。

            中村 淳「青い絵具の匂い」


心の整骨  013 person

2019.04.01 person   comments 0
たいていの女優はお気に入りの言葉を持っている。ローレルの場合は“薄暮”(グローイング)だった。口に出して言うときの響きに具わる憂愁と寄る辺なさが心地よく、同時に“輝き”(グローイング)と似た響きもあって、光の破片(かけら)が闇を研磨してくれるような気がするからだ。

        ケイト・モートン『秘密』        
      
「心の整骨」って何のこと?と疑問な方はこちらをどうぞ。
「心の整骨  まえがき」 

心の整骨  012 person

2013.04.10 person   comments 0
彼女の存在は、私にとって微光というのでしょうか、ささやかでそれゆえとても尊い光のようでした。眩しい光ではなく、ひとすじの微光がよいと私はいつもおもっています。今日は彼女のためにも一生懸命お話ししなければなりません。

                辺見 庸「たんば色の覚書」

      

心の整骨  011 person

2013.02.12 person   comments 0
ジンゴロ先生は、たしかに、あまり白黒をつけない。梅さんと話していても感じられることだが、ふたりとも総じて寛容だ。ただし、どこかで絶対に譲れない部分を持っていて、グレーゾーンはそのうえで用意されている応接のためのごく私的な領域だという気がする。白黒を決めるときは、きちんと決める。
                  堀江敏幸「なずな」

心の整骨  010 person

2012.12.08 person   comments 0
四十五歳になった今、一目置かれているから遅刻するのではない。二十歳のときからすでによく遅刻した。生まれるのだって予定日より十六日遅れた。アダムスベルグは時計を持たない。なぜなのか自分でもわからない。時計が嫌いなわけではなかった。傘だって同じだ。何に対しても特に好き嫌いはなかった。自分がしたいことだけをしているわけではないが、やる気にならないことを無理にすることは、決してない。

               フレッド・ヴァルガス「青チョークの男」


  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

*初めましてのご挨拶
*ブログタイトルの由来

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