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少女には向かない職業  桜庭 一樹

Posted by 彩月氷香 on 26.2012 桜庭一樹   4 comments   1 trackback
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創元推理文庫
Amzon

毎回、読む度に思うのですが。
私、桜庭一樹サン、苦手なのだと思うのです。
読みにくいとか、嫌いとか、そういうわけでもなく。

うーん。でも。読みながら、いつもコケそうになるかな。
意表をつかれる、というとそれも言い過ぎて。
テンポが狂うというか、調子が掴めないというか。

そもそも。私はゴーイング・マイウェイな人間ですが。
せっせと周囲や相手に合わせることも得意だったりします。

桜庭一樹作品は、「不思議ちゃん」です。
ちょっと言動が読めません。可愛くて面白い子ですが。
その真意がどこにあるのかが謎で、どこか不気味です。

というワケで。いつもペースを乱されたまま読み。
読み終わるまで、その独特な調子に振り回されます。

それがイヤなのか?と言えば。そうではなく。
なので、またしばらくすると読んでみようという気になるのです。

で。読んでみて。やっぱり。困ったなぁと感じる。
好きでも、嫌いでもない。どうでもいい、というのでもない。

異性物に出会ったような。わからないけど、わからない。
あ、わからないけど、わかる、じゃありません。
わからないの二乗ですので、お間違いなく。

何が原因かと考えれば。桜庭一樹といえば「少女」。
彼女の作品の最大のキーワードは「少女」(繰り返します)。
この、「少女」っていうのがクセものだ。

私ね。少女という生き物が理解できないわけです、昔から。
見た目とか性癖はそんなことありませんが、
思考回路は少年の方にずっと近いと思います。

あ。図々しいですね。今だったらオジさんですね(笑)

うん。そう。これは実は、たった今閃いたんだけど。
そうだ。きっと。少女に対する違和感だ、根底にあるのは!

桜庭一樹以外にも、何となく苦手な女流作家はいますが。
年齢を問わず「少女性」を色濃く持っている人のような気がします。
全員に「少女を描くのが得意」という共通点があります。

男性目線が苦手・・・と歴史小説に関するところで発言していたので、
我ながら矛盾してないか?とツッコミたいところですが。
まぁ、そんなに都合の良いものなのです、人間の感じ方なんて。

正確を期せば、少女性の全てではなく「ある種の少女性」ですね。
それを具体的にどういうものかを説明するのは・・・
正直、そこまで考え抜いてませんので、今後の課題にします。

男性目線の少女もまた異なるのですが。
場合によってはそちらの方が、私には親しみが持てます。

なんだかんだ言って、私にも少女時代はあった筈ですが。
桜庭一樹が描く少女は、私にとって最も遠い少女。
って言ってて自分でもよく、意味が分からないんだけど・・・

(2012.4.14)
私の個人的感情は置いときまして。どなたでも楽しんで読めるかと。
内容をひとことで言えば、少女たちの生き残りのための闘い。

桜庭一樹が少女以外のものを書いた本ってあるのでしょうか?
あったら読んでみたいですが。彼女の独特な作風は好きなのです。
感情の描き方の荒っぽさが、むしろ魅力になっている感じで。

ですが。今のとこ一番感動したのは「桜庭一樹読書日記」。
あの読みっぷりの良さには惚れ惚れします。カッコいいです。
おそらく、あれを読んで桜庭サンが好きになったので。
自分にはあまりしっくりこない作品でも受け入れられるのかも。

あんなに男前な性格なのに、少女に固執するの何でだろう?
いや作風が男前だから、これで題材が男前だと救いがなくなる?
(彼女、イケメンを受け付けない体質なんですって・・・)

本の感想から、かけ離れてすみませぬ。
桜庭さんのファンがいらっしゃいましたら是非こちらをご覧ください。

http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi54.html


少女七竈と七人の可愛そうな大人   桜庭 一樹

Posted by 彩月氷香 on 20.2010 桜庭一樹   4 comments   0 trackback
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角川書店
Amazon

独特な節回しに、時々躓きそうになる。
読みやすくテンポのいい文章なのに、
半音狂っている音楽を聴いているかのような、
妙に心細い違和感を感じさせる。

言葉のチョイスが常にというわけでないけれど、
唐突に独特な作家だな、桜庭一樹って。

本書で言えば、「かんばせ」という語が鬱陶しいくらいに、
連呼されるのだが・・・あまり通常に使用しない言葉でしょ?
とくに、台詞のなかで出てくるのは、はっきりと不自然。

ヒロイン七竈の喋り方ときたら、隅々までヘンだ。
ただ、不自然を積み重ねて自然に見せる、そもそも物語の真髄たるものを、
確かに桜庭氏はつかんでいる。

「私の男」を読んだ時も思ったけど、登場人物たちが一様に、
「芝居がかっている」なぁ・・・。
それが不自然とか、気に障るっていうのではない。
誰だって、心の中で「芝居をする」ことがあるでしょう?

読み終わった後、日用品を買いに近所のドラッグストアに歩いて行った。
何故か、傘を子供のように、ぐるぐる回してみたくなり、
ほんとうに、ちょっとやってみた。
そして、気がつく。何だか、妙にうきうきしている自分に。

桜庭一樹、面白い。
すごくわかり易いようでいて得体の知れない感じが。
そして、共感できてない筈なのに、親近感・・・。

何日か考えてわかる。
集団から浮き上がってしまっている異形の者、を描いているからだ。
私自身、常にどこにも馴染めない子だったな、そういえば。

自分の世界に籠っていて、周囲と交流しないのは悪だ、と
幾度も大人たちに言われたような気がする。
そんな忠告には、まったく聴く耳を持たない私だったけれど。

そう、桜庭一樹のいいところは、孤独を単純な悲劇にしないところ。

若い時の儚い輝き、美しさ、痛み、様々な想い・・・が、
当時は見えていなかった自身の幼さゆえの傲慢さと共に、
切れ切れの思い出の断片として甦り、
それを微笑んで懐かしく眺める自分の心のゆとりに、
たくさんの時が流れたことを知らされる。

ファンにはなれない、ひっかかりを所々感じつつも、
桜庭一樹の本は、きっとまた読むだろう。

(2010.7.11)

  

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Author:彩月氷香

とにかく本が好き
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時々、写真や雑記も。

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