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鬼のすべて  鯨 統一郎

4334744036
光文社文庫
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鬼、って何かと問われて、答えられる人っているかしら?
この本を読めば、あなたも、鬼に関するエキスパート!

・・・って話では、ありません。

死体が鬼に身立てられる、という猟奇的な連続殺人事件。
その犯人は自ら「鬼」と名乗り、犯行声明文を送りつけてくる。

友人の復讐を誓う刑事・みさととが、謎めいた男の助けを借り、
鬼の正体を追う・・・という、推理小説です。

あら、死ぬんだ、人・・・。
先日読んだ「邪馬台国はどこですか?」のイメージからすると、
著者は、平和な日常をミステリ仕立てにする名人、だとばかり・・・。

ええ。面白かったです。この本も。
鬼という伝奇的な素材を、実にうまく絡めてますね。

鬼(名乗っている者)は、誰か、という犯人探しと並行して、
民間伝承の鬼の謎を追い、その姿を明らかにしていく。
その過程で繰り広げられる諸説が楽しいの。

なぜ、鬼には角がある?
なぜ、鬼は赤い?
なぜ、鬼は虎の褌を履いている?

鬼は、もともとは幽霊?
鬼は、ウイルス?
鬼は、ミノタウロス?

そして、犯人の意外さにも負けない、意外な答えが、
鬼の正体として、披露される。

前言撤回。やっぱり。
これを読めば、あなたも鬼のエキスパート!

(2010.11.2)
ハタ迷惑なことに、作中に「鬼」に関する小説が列挙されていて。
思わず、お、それ、読んでみよ~とメモってしまった私。
あああ、読みたい本リスト、すでに地獄に届く長さなんだってば!
もう、追加はいらな~い。と、いうことで、3冊に絞りました(笑)。
◆「鬼の研究」馬場あき子
◆「鬼」高橋克彦
◆「鬼の探偵小説」田中啓文
11冊あがってたけど、幸いにも(?)絶版本が多くて。
読んだことあったのは1冊。栗本薫「鬼面の研究」これ、面白いよ~。
(でも、内容は、ぜーんぜん、覚えてないけど)



邪馬台国はどこですか? 鯨 統一郎

4488422012
創元推理文庫
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面白いです。大好きです!
歴史好きの人はもちろん、私のように好きだけど苦手(は?)な人も、
さりげなく歴史のおさらいなんか出来ちゃいつつ、楽しめます。

知的な、心地よい驚きがあるのだよね。
え~、うっそ~、バカなこと言わないでよぉ!
という、珍説が次から次へと飛び出しまして。

気がつくと、へぇ・・・そうかも、そんな気がしてきた、と。
気分良く、騙されてしまう感じなのだ。
いやいやいや、大したもんですよ。

あ、ジャンル的には、歴史ミステリですかね。
で、安楽椅子探偵もの?んん?でも、死人は出ないのだ。

舞台はいつも同じ、とある冴えない、一軒のバー。
顔ぶれもいつも同じ、3人の客と、バーテンダー1名。

おっとりした紳士(大学教授、日本史専攻)
やたら攻撃的な性格の美女(大学助手、世界史専攻)
飄々とした謎の男(妙な珍説を繰り出す張本人)
・・・そして、気の優しいバーテンダー。

この4名が会話してる、だけ。それも常に歴史談義。
・・・なんだけれども、ちっとも退屈しないのだ。

ドキドキ、ワクワク、
それで?それで?と身を乗り出して、
その会話に参加してる気分になれちゃうの。
私、夢中で読んじゃいました。素晴らしい~!

これ、大変だろうなぁ、書くの。
労多くして報われ難いタイプの小説スタイルですよ。

ネタ探しと、それを耕して育てるの、めっちゃ大変そう。
だんだん、苦しくなるんじゃないのかなぁ・・・と心配。

鯨さ~ん、頑張って~。
私、今後も贔屓させてもらいますから、
このクオリティ、ぜひ、保ち続けて下さ~い。

・・・って。私、何様だよ?
ナニ、馴れ馴れしく、エールを送ってるわけ?

だってさ、近頃、個人的にミステリが不作で・・・。
久々な良き出会いだったんだもん。
次に会う約束しときたいでしょ~?(必要ないってば)

(2010.10.18)
「すぐよめて満足感あり」のシリーズの中の、貴重なミステリ。
奇堂さん、ありがとうございます、とても気に入りましたよ。


  

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