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2018年9月に観た映画

2018.10.01 映画   comments 0
ccnakimushii.jpg 9/20
泣き虫しょったんの奇跡
★★★★

監督 豊田利晃
2018年 日本
127分

松田龍平
野田洋次郎
永山絢斗


観てもいいか。くらいな気持ちで行きました。
とりあえず、それなりの俳優さんが出演してるみたいだし。
と、思ったら。びっくりするくらいの顔ぶれでした。

上には3人しか載せてませんが。他には。

染谷将太、妻夫木聡、上白石萌音、板尾創路、藤原竜也、松たか子、美保純、イッセー尾形、小林薫、國村隼・・・(これで全部でもない)。

贅沢ですねぇ。
藤原竜也はただの通行人だし。
妻夫木聡もたったワンシーンだけだし。
ほんとに、皆、少しずつしか登場しないのです。

板尾創路、イッセー尾形、小林薫、國村隼。
このあたりの中堅どころも主役級じゃないですか。

俳優の無駄遣い感は・・・まぁ。その割にはないかな。
地味にいい話(実話)で。
演技が下手な人が出てないのは良かった。

才能はあるけど。天才とかではなくて。
その才能も発揮し切れなくて。一度挫折して。
改めて、奮起する・・・というのはね。
そりゃ、ずいぶんと心には響きました。

そんなに泣き虫でもないですよね。
もっと泣く人、世の中にいっぱいいるし。
とにかく、主人公の子供時代の情景が懐かしい。
いちおうもう少し若いんですが。自分と年代近い。

最後の走馬灯シーンはいらないかな・・・
あと、粘土人間みたいにドロドロになるシーンも。
そうゆう小細工って好きじゃない。しかもベタだし。

なんかね。
「頑張り切れない」というのがすごくわかった。
さぼってるんじゃないんだよ。
でもね。必死になり切れてない自分を自覚してる辛さ。

好きなことをやってるのに。
めちゃめちゃ追い詰められているのに。

「頑張れない」のが凡人かな。
天才だから頑張らなくてもいいってことはなくて。
天才って、もの凄く異常に頑張れちゃう人で。
しかも、本人が「頑張ってる」と思ってなかったりする。

凡人のなかでも。才気がある人は。
自分が凡人とは思えないから、辛いよね。
凡人のつもりはなくて、周囲も才能あるって言ってくれて。
でも、本人はちょっと自分の才能を疑っていて。

人並みよりは「かなり出来る」んだよね。
頑張らないわけでもないんだよね。
だけど。中途半端で。それが自覚できてしまう。

精一杯、頑張った末の挫折でないことが。
ほんとに。残酷だなぁと思う。
自業自得かもしれないんだけど。でも、すごく共感する。

だから。よかったなぁ。しょったん。
彼を応援する人がたくさんいたの、わかるなぁ。

私、松たか子がなぜか苦手で。
今回もそれは変らなかったんだけど。
それでも彼女が演じた先生が最高だったわ。

あんな先生に出会えたら、幸せだと思う。

実際は星つけるとしたら、3.5くらいかなぁ。
だけど。良い気分になれたので。ちょっとオマケ。

2018年7月に観た映画

2018.08.01 映画   comments 2
cc70715_8.jpg 7/9
七人の侍
★★★★

監督 黒澤 明
1954年 日本
207分

三船敏郎
志村喬


映画界に燦然と輝く名作と言われる本作。
一度、機会があれば観ようとは思っていました。

午前十時の映画祭でも常連作なのに。
何年も何年も見逃し続けて。やっと!
なんだか、宿題を終えた気分です。

しかし。良かった。うん。
やはりこれは機会があれば観ておくべき作品。

難をひとつだけ挙げるなら。
字幕をつけてくれーってくらい言葉が聞き取り辛かった。
画像は4Kデジタルリマスターで、鮮明なのだけど。

でも。なんだろう。隅々までビシッと決まってる。
語り過ぎず、でも画面に写らぬ部分の物語が読み取れる。
ひとことで言って、素晴らしい!!!

この映画を観た時、心が死にかけていたから。
なおさら作品の世界に没頭できたかもしれない。

七人の侍たちのキャラクターだけでなく。
ほんの端役まで、緻密に人物像が作り込まれていて。
その表現方法が説明的にならず、さりげない。

ある意味、さっぱりと描いてあるのだけれど。
暗示の仕方が秀逸で。背景がちゃんと見える。
下手すると、吐きそうなくらいあざとくなるだろうに。

バランスがいいんだな。抑制が利いている。
でも。画面の迫力も凄い。俳優もいい。
3時間越えという長さをまったく感じなかった。

侍の中で誰が一番好きかといえば。
私はやっぱり、なんといっても久蔵ですね。

誰かのためにというでなく、ただ自分のために腕を磨き。
口数少なく、いかにも孤高の存在で、でも根が優しい。
こうありたいな。こんな風に死にたい(ありえないけど)。

2018年3月に観た映画

2018.04.01 映画   comments 0
ccjhYsy8a.jpg 3/6
しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス
★★★★★

監督 アシュリング・ウォルシュ
1983年 スイス・ドイツ
126分

サリー・ホーキンス
イーサン・ホーク


サリー・ホーキンスとイーサン・ホークが絵になる。
風景と二人の姿も似合っていて。

欲張らない二人だから。幸せだったんだな。
同じ状況で不幸になることはいとも容易いことだと思う。

心が欲することに向かってまっすぐに生きたモードと、
それをいつの間にか全力で支えていたエベレット。

麗しい夫婦愛というには無骨で不器用で、だから心を打たれた。
風景も、服も、暮らしぶりも素敵。
質素だけれど、とんでもなく豊かだった。

それにしても。誰が演じるかが肝心、としみじみと。
サリー・ホーキンスとイーサン・ホーク、ほんとうに良かった。
どちらの役も、他の人は考えられない。

2017年12月に観た映画

2018.01.03 映画   comments 2
ccorient.jpg 12/8
オリエント急行殺人事件
★★★

監督 ケネス・ブラナー
2017年 アメリカ
114分

ケネス・ブラナー
ジョニー・デップ
ミシェル・ファイファー


公開初日に観ました。
気合いが入っていたわけではありません。
たまたま、その日が休みだったのです。

とにかくキャストが豪華。それに期待をかけて行きました。
でも。ポアロが・・・ポアロが・・・。
懸命に「これはポアロだ。」と脳に言い聞かせる必要が。

映像の美しさもCGバリバリでリアリティが薄いんですよね。
皆さん、青いシートの前で演技頑張ったのねとか思ってしまう。

悪いとまでいかないんだけれど、味わいが薄いんだよなぁ。
クリスティの作品に欠かせない品位というかコクが無い。
その分、無駄にスタイリッシュではあるという感じ。

久しぶりに原作を読み返したくなりました。
(読んだのは干支ふた周り以上昔の話・・・)

今年の締めくくりの映画がこれじゃ、淋しい・・・

2017年11月に観た映画

2017.12.01 映画   comments 2
ccmegamino.jpg 11/17
女神の見えざる手
★★★★★

監督 ジョン・マッデン
2016年 フランス・アメリカ合作
132分

ジェシカ・チャステイン
マーク・ストロング
ググ・バサ=ロー


すごく観たい映画ではなかったけれど、評判もいいし、広告で見た時に女優の顔つきがいいと思ったので観に行きました。いや、良かった! とてつもなく冷酷なまでに強くて有能な女で、そのやり口はまさに「手段を選ばない」ロビイストが主人公。

ロビイストというのは日本では馴染みの薄い言葉ですが、辞書によると「圧力団体の利益を政治に反映させるために、政党・議員・官僚などに働きかけることを専門とする人々」とあります。まぁ、その辺は映画を観ていればちゃんとわかります。ともかく。「勝つ」ことに取り憑かれたようなリズは、勝つために仲間すら欺き、徹底的に利用する。

それなのに。彼女には魅力があり、悲哀があり、端的に言うと、カッコ良くて憧れる。理由は彼女自身が自分のやり過ぎを自覚していて、そのことを「ずっと境界線がわからなかった。昔から」と独白していたところに見つかる。境界線を超えてしまう彼女は「わからない」と言いながら「わかっている」。常に自分が境界線を超えてしまう人間だということを知っている。

そんな自分を変えようとはしていないのだ。そんな自分のまま生きようとしている。その境界線の無さが他人に対してだけではなく、誰よりも自分に適用されていて、彼女は他人を駒のごとく動かすのと同じく、自分自身も駒として徹底的に利用し尽くそうとする。他人に対する何倍も自分に対して冷酷だ。痛ましいほどに「強い女」で、誰にも頼らない。

強い女が苦手な私ですが。このタイプの強い女は好きですね。というよりも、感服。一目見て、いいなと思った通り、主演のジェシカ・チャスティンの演技は素敵だった。惚れ惚れした。

何もかもを計算しつくした彼女の誤算がひとつあり、それが「嘘」によって救われた場面が良かった。そしてキーとなる人物のある行動を「読めなかった」ことが悔しかった。なんと隣りで観ていた母はそのことは「読めた」のだそうで、なお悔しい。まんまと騙された私の素直さよ・・・。

脚本も良かった。ダレがない。スピーディーでムダのない展開だけれどジェットコースターではない。一つ一つの場面がキマっていて、台詞もいい。それも後で振り返って生きてくる言葉が幾つも鏤めてある。二度観ても美味しいタイプの映画。

褒めちぎりましたが、邦題にはいつもながら文句を言いたい。原題は「 Miss Sloane」

  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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