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五衰の人―三島由紀夫私記  徳岡孝夫

Posted by 彩月氷香 on 13.2015 徳岡孝夫   0 comments   0 trackback
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文藝春秋
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三島由紀夫は、好きな作家というよりも。
どうしようもなく、妙に強く惹かれる作家です。

彼の死に様に私はあまり興味はなくて。
・・・いえ。正直になりましょう。
そのイメージゆえ読まず嫌いしていた時期がありました。

作品を読んでみたら。
彼がどんな風に人生を終えたかは気にならなくなりました。
おかしな話ですが、作品の魅力だけで私には充分に思えたのです。

私は彼に限らず、そして小説家に限らず、
作者の背景、もしくは作者自身にはあまり興味を持ちません。

例外も時々ありますが(グールドの伝記は沢山読みました)。
それはその人自身への興味というのとは少し違っていて。
その人の「肖像」「絵姿」を鑑賞している感覚です。

伝記や評伝自体も面白い読み物ではありますが。
私は描かれている人以上に、書き手の存在を強く感じます。

この本でも、やはりそれは同じ。
視線の先にあるものより、そちらを観ている「目」が気になる。

三島由紀夫を語ることで、徳岡孝夫という人が語られる。
それでいいし、それが面白いし、読み応えがありました。

三島由紀夫の作品の魅力は何だろう・・・と考えると。

小説を書く人が、深い孤独を抱えていないことはあり得ないし。
手に負えぬほど強い自意識と葛藤し続けているのも当然と思いつつ。
特に彼の作品から感じるそれらが近しく思えるというのが挙げられます。

私には持ち得ぬ非凡な才能と「突き詰めた」思念の持ち主であるけれども。
たぶん、ざっくりと大まかに分けたら、同じジャンルに属する人のように、
三島由紀夫のことは感じている・・・かもしれない(ごめんなさい!)

美しくないものには耐えられなくて。
でも、俗悪さと常に近しいところで生きていて。
そもそも、自らが発している「キッチュさ」も、相当なもので。

三島由紀夫が大嫌いな作家と、その理由と、嫌悪ぶりのひどさが。
あまりにも私と一致していて、笑えてしまいました。

しかし。凡人であることは有り難い。
だから、私は生きていける・・・と改めて思います。

以下、雑多、乱雑な、自己中心的な書き抜きの山。
読者を想定していない自分用のメモです。ご了承下さいませ。


完本 紳士と淑女   徳岡孝夫

Posted by 彩月氷香 on 18.2012 徳岡孝夫   4 comments   1 trackback
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文春新書
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今はなき「諸君!」という雑誌の巻頭コラムをまとめたもの。
はからずも1980〜2009年までの事件を著者とともに遡る旅になった。
色々あったなぁ。よくもこれだけ歯に衣着せずに書けたものだと感心。
著者の義憤の発露が、常にユーモアと共にあることにも。

ちょっとした表現にハタと膝を打つような場面もたくさんあった。
くすっと笑える言い回し、その愛嬌のある毒舌の裏に潜む怒り。
いや、火を噴く怒りの奥に鎮座する哀しみ。

柄にもなく、「わが日本よ、どこへ行く?」とつぶやきたくなる。

(2012.5.29)
今、この人が書いたコラムが読みたい!と切望するのは。
きっと私だけではないはず。痛烈な、しかしタダの批判ではない。
一歩踏み込む目線、深い洞察力はどのように身につけたのだろう。
そして、その鋭い切先から桜吹雪を舞わせるような手並みは?
知力の差があり過ぎて見習うことすら出来ないですが、憧れます。
本書に挟んだ付箋の数・・・14枚。


  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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