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シェルシーカーズ〈下〉  ロザムンド・ピルチャー

4931284094

朔北社
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舞台は風光明媚なイングランド南部のコーンワルだけれど。
人間模様には、なかなか苦みがあります・・・
家族三世代に渡る物語で、魅力ある人々がたくさん登場。

しかし、残念ながら「そうではない」人もいて。
その描き方はなかなかに「容赦ない」と感じます。

だから、ただ快い読み心地の田園小説にはなっていない。
けれども、主人公と主人公の愛した人々の「心映え」が、
読み手の心も明るく照らしてくれます。

大袈裟でなく、ここには「人生」があるな、と。

もっと早く出会っていたら、きっと何度も読み返したでしょう。
そして、これからでも、やはり何度か読み返すでしょう。

(2015.2.25)

シェルシーカーズ〈上〉  ロザムンド・ピルチャー

4931284086

朔北社
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それはどう考えてもワクワクすることが起こりそうにない生活だったが、エセル叔母さんは毎日をせいいっぱい楽しみ、いつも金づまりのはずなのに、それを心おどる、期待にあふれたものとしていた。

人はいつも老人の孤独について語る。しかしペネラピは自分に与えられた孤独を楽しんでいた。

父さん、よく言ってたわ。「人生は折り合いにつきる」って。

読むうちに言葉の一つ一つが溶けては消えていった。雨に洗われているガラス窓をとおして見た、さまざまな形のように。幸福を容易に見出す能力をもっていたソフィー。彼女は単に幸福を見出しただけではなかった。その全存在から幸福が輝き出ていた。

いつもながらごくありふれた素材から、ただ楽しい雰囲気をつくりだすだけでなく、目に快い風情をたくみに演出する母親の生まれながらの才能に感嘆せずにはいられなかった。

 独立自尊。それこそ、人生の大切なキーワード、運命が人に投げつける、どのような危機も乗り越えさせてくれる、ただ一つのものだ。自分自身でありつづけること。他に依存せずに独立独歩で生きること。あらゆる才能で才覚を働かせ、自分のことは自分で決めて行くこと。自分の余生についても、自分で決断をくだし、自分でその航路を定めて行くこと。

主人公のペネロピが、素敵過ぎます!
老いることに希望が湧いてくるような、魅力ある女性。

潔いんですね。そして精神が豊かで自由。
伸びやかな心の持ち主って、見ていて清々しい!

こちらの気持ちもぱぁぁっと晴れるようです。

それに比べて私と来たら・・・とグズグズ落ち込もうにも、
その代役のように、彼女の子供たちがダメダメぶりを発揮。

なぜ、この母にして、この子????
うん。それが作品として良い按配になっているんです。

(2015.2.23)
気にいったところを幾つか引用しましたが。
最後の一文、「航路」としているところがもしかすると、
まるで違う言葉かもしれません・・・
慌てて打ったせいか「コーウ」となっていて。
だとしたら「航路」?と推測したんですが。
うーんでも、何か違う気も・・・

双子座の星のもとに  ロザムンド・ピルチャー

4795212678

日向房
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作者自身が愛着のある作品だそうです。
ああ、わかるなぁ・・・

ひとことでいうと、「みずみずしい」。
善意からの嘘に苦しむ主人公の気持ちに。
らしくもなく、涙を誘われました。

情景描写も心理描写も美しく。
読んでいて気持ちの晴れ晴れとする本です。

優しさと楽しさと切なさと。
そして光の泡がはじけるような幸福感と。

ひととき、清らかで温かな光に包まれて。
魂を丸洗いしたみたいな、すっきりした読後感。

ありがとう、と著者にお礼を言いたくなります。

(2015.1.28)
  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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