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一〇三歳、ひとりで生きる作法  篠田桃紅

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しゃきっと、してはる。

副題に「老いたら老いたで、まんざらでもない」とありまして。
まぁ、それが強がりではないところが凄い。

こんな歳のとり方もあり得ると思うと元気が出ます。
正直、こういうのって持って生まれた天分という気もしますが。

世の中にはこういう気立ての人がいるものなのだなぁ・・・

自分の凡才ぶりに気がつかされもします。
でもそれで僻む気持ちにもなりません。

ただ、この方が健康に恵まれているのは間違いなく。
病弱家庭で病気持ちの生まれの私には真似できっこありません。

だけど。まぁ、それはそれ。
不思議と長生きしてしまいそうな予感も生まれつつあるこの頃。
いつかひとりで生きるということを毎日、真剣に考えています。

(2016.9.15)
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一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い  篠田桃紅

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自分の心が自分の道をつくる。


この本のなかの言葉。
著者はまさにそのように生きて来た女性。

私には死生観がありません、と言い切ります。
長寿を願ったこともなく、死を意識して生きたこともない。
死ぬまでにこういうことはしておきたいなど考えていない。
いつ死んでもいい、そう思ったこともない。

人間の領域ではないことに思いをめぐらせても、
真理に近づくことはできないのだから、一切考えない。
毎日を自然体で生きるように心掛けるだけ。

(それが。できないんですよ、凡人は・・・)

以下、彼女の生き方を示すところを幾つか抜粋。

 私の場合は、こうなりたい、と目標を掲げて、それに向かって精進する、という生き方ではありませんでした。自由を求める私の心が、私の道をつくりました。すべては私の心が求めて、今の私がいます。

私は、買うことを目的にして出かけたことは、ほとんどなく、訪ねた先でたまたま出会い、縁のある物を手に入れてきました。そうした物は、物が水先人となって、私を、昔懐かしい人、懐かしい時間へと引き戻してくれます。

 長生きをしていると、どのように暮しているのですか、と尋ねられることがあります。
 特別なことはなく、私の衣食住は、なに一つ変わったことはありません。
 住は、半世紀以上前から同じ場所に住み、食は、ごく普通の三度の食事と、おやつを毎日のように食べて、衣は少女のころから変わらず、着物です。着物の好みも、若いときから一貫しているので、何十年来、同じものを着ています。アメリカで暮していたときも、着物と草履でした。
 一種、唯我独尊で、環境や流行にとらわれたことはなく、人の目がどうであろうと関係なくやってきたように思います。周囲と違っていると自覚しても、人と違っていいのだと自分に言ってきました。

 自分に規律というものは課さないし、外からも課せられないようにしてきました。縛られたくないから目標も立てません。なにか目標を決めると、それに向かってやみくもに一生懸命になってしまいます。そうすると、ほかが見えなくなります。私は、ほかにすごくいいものがあっても、目標のために、見逃してしまうことがいやなのです。
 人生は、道ばたで休みたいと思えば休めばいいし、わき見をしたければわき見するばいいと思っています。今日中にあそこまで行かなければならないと決めるやりかたより、自然のなりゆきにまかせるほうが、無理がありません。そのほうが私の性に合っています。


個人的に好きな彼女のエピソードがあって。
3万円と思ったバッグが30万円で、レジで吃驚。
それでも何十年来と使い続けていて、いい買い物だったと。

時間でもお金でも、用だけをきっちり済ませる人生は、
「1+1=2」の人生だ、と著者は言います。

無駄のある人生こそが1+1を10にも20にも出来る、と。
無駄はよくなる必然だと思っている・・・と。
だから、無駄なものを買ってしまっても後悔はしない、と。

 無駄にそ、次のなにかが兆しています。用を足しているときは、目的を遂行することに気をとられていますから、兆しに気がつかないものです。
 無駄はとても大事です。無駄が多くならなければ、だめです。
 お金にしても、要るものだけを買っているのでは、お金は生きてきません。安いから買っておこうというのとも違います。無駄遣いというのは、値段が高い安いということではなく、なんとなく買ってしまう行為です。なんでこんなものを買ってしまったのだろうと、ふとあとで思ってしまうことです。しかし、無駄はあとで生きてくることがあります。

さて。この本の中で、私が三つ、見習おうと思ったことがあります。

その一は、上記に書いた「無駄を後悔しない」こと。
これはもともと信条でもあり、ほぼ出来ているのですが。
時々、弱気になってしまうのです・・・負けないぞ!

その二は、物を観たり買ったり使ったりする際に人を頼らないこと。
説明を頼りに観ると、鑑賞の幅を自ら狭める、と著者は言います。

私。この点は多いに反省しなくてはなりません。
いつの間にか、他人の意見を頼る癖がついてしまいました。

「自分で考えたり、使いこなす楽しみを自ら放棄している」
・・・そう篠田さんがおっしゃる通りで。
考えることも使うことも手軽に人任せにしてしまうと、
楽しみは半減、否、ほとんど無くなってしまう。

さてさて、その三。
まず、本書からの引用。

 今の人は、自分の感覚よりも、知識を頼りにしています。
 (中略)
 鑑賞をを心から楽しむためには、感覚も必要です。
 感覚を磨いている人は非常に少ないように思います。
 感覚は、自分で磨かないと得られません。絵画を鑑賞するときは、解説は忘れて、絵画が発しているオーラそのものを、自分の感覚の一切で包み込み、受け止めるようにします。このようにして、感覚は、自分で磨けば磨くほど、そのものの真価を深く理解できるようになります。

私は本来、「超」がつくぐらい感覚優先型の人間なのですが。
年々、その感覚が鈍っていってます・・・

その理由は。
やはり「知」(情報)に頼り過ぎるようになったこと。
現代人は、感覚が鈍るような生活習慣に陥りやすい気がします。
そういう社会環境が背景にあるんですよね。
今の人は、と篠田さんは言いますが。仕方ない部分はあります。

感覚を磨くという以前に。
持っている感覚を守る気遣いをしなくてはなりません。
でも「守ろう」というのは。逃げ腰なんですね。
負のオーラが強くて、疲れちゃうんですよ(日々実感)。

今後は「感覚を磨く」という意識に切り替えよう。

で、三つを並べると。

無駄を恐れず(悔いず)、人を頼らず、感覚を磨く。

うわぁぁ。「孤立」しそう。っていうか今もしてるけど!
だけどだけど、それが私には合うんだなぁと再認識。

「人生は一人でも面白い」って。たぶん私も言える。
今のとこ、言い切るのは無理だけど。

とにかく、元気が出ました。

(2016.8.8)
あとは「夢中になれるもの」さえ見つかれば・・・
  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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