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スタープレイヤー   恒川光太郎

Posted by 彩月氷香 on 15.2015 恒川光太郎   0 comments   0 trackback
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角川書店
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あれ? いつもと違う。
著者の何とも言えない不気味に美しい世界が好きなのですが。

なんか、これは・・・ゲーム小説っぽいです。
面白いですし。所々に独特な感性が顔を覗かせますが。
「恒川さんにしか書けない」と感じさせる雰囲気はなくて。

こうゆうの書くラノベ作家がゴロゴロいそう、という印象。
いえ。それでも。もう一度言いますが、面白かったです。

恒川氏のファンは、きっと違和感を感じられるでしょうね・・・
私も、これはこれでもアリだと思うのですが。
この路線に行っちゃったら、淋しいなと感じます。

独特の陰影を纏った異世界の魔力が感じられない・・・
小綺麗に、こぢんまりと、まとまっちゃってる。

それでも、どこか。
ヒトを見る目線の、突き放したような距離感とでもいうのでしょうか?
白けているのでもなく、理性で抑えているのでもない、
もっとしぶとい諦念というか、開き直りというか・・・

えーと。うまく表現できないのですが。
著者の「人間」の描き方が何だか、やっぱり、好きですね。

だけど。だけど。消化不良。迫力不足。

(2015.3.9)
10個、願いが叶うとしたら。私は何を願うかな・・・

雷の季節の終わりに   恒川光太郎

Posted by 彩月氷香 on 27.2014 恒川光太郎   0 comments   0 trackback
4048737414
角川書店
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静かな迫力を感じる。

私の大の苦手な(なぜだろう?)、
日本昔話風の土着性を纏いつつも・・・好きな作風。

「秋の牢獄」や「夜市」を読んだ時も思ったけれど、
芯のある淋しさと、くっきりと輪郭のある透明感。

読み終えた後、秘密を潜ませた風が吹き抜けていく感じがする。

すごく好きなのに。これで3冊しか読んでいない作家。
どんどん読みたいというより、少しずつ大切に読みたい感じ。

私、異世界の物語が好きなんだな、と改めて思う。
ここではないどこか、へ逃げたくて仕方なかった幼い頃の気持ちを
たぶん、ずっとずっと忘れずにいる。

ここではないけれども、こことも細い糸で繋がっている。
そんな、無さそうだけれど、ありそうなどこか、に惹かれる。

(2014.6.15)
キャッチフレーズ的な言い表し方をすると、
「懐かしい異世界」とでもいうのでしょうか。
知らないけれど、知っている感じがするのです。
そして何よりも。私がこの作家さんが好きな理由は。
文章が簡明で美しいこと・・・ほんとうに美しいのです。

秋の牢獄  恒川光太郎

Posted by 彩月氷香 on 03.2010 恒川光太郎   0 comments   0 trackback
4043892039
角川ホラー文庫
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ひとことで言うと。
「美しい」
・・・文章が。
・・・世界観が。

救いのない、行方の見えぬ哀しさ。
なのに、絶望の暗闇ではなく、
白い清冽な光の印象がある。

いいえ。
大きな口を開けて日常を飲み込もうとしている闇は、
確かにあるのだ・・・それなのに。澄んだ空気を感じる。濁りがない。

秋の牢獄とは。まさに。
その美しい束縛を言い表している。

希望とは縁のないもののように思える3つの物語。
私は、そこに自分の秘かな信念が形となっているのを見る。

孤独の強さ。

真の孤独ほどに強く美しいものはない、と。
おそらくそれは、口に出して言ってはならぬことと、
隠しながら、私がずっと信じつづけていること。

淋しさというより、根源的な、「個」の悲哀。
切なさよりも、厳しい、「個」の悲痛。
それは、「無限」へと、つながっている。

誰もが目を逸らしている事実に、真っすぐに視線を向け、
揺らがずに立っているものの姿。
それは、はからずも「異形」でしかあり得ないのか。

そうは、思わない。
誰もが、ほんとうは、生まれながらに持っているものだ。
ただ、隠して、押し殺して、生きている。
それが間違っているだなんて、言えない世界に生きている。

魔物たちは、私たちの姿なのだ。
単純にそれが醜いだなんて、とうてい言えない。

(2010.11.29)
ホラーと、分類される恒川氏の小説。うーん。怖い?
私は、何故か、懐かしいような安らぎを感じます。
冷たく澄んだせせらぎを見るような、不思議な心地良さと。


夜市  恒川光太郎

Posted by 彩月氷香 on 01.2010 恒川光太郎   0 comments   0 trackback
4043892012
角川ホラー文庫
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あまり長くはない・・・中篇?
これがデビュー作とは驚くばかりの上手さ。私と同い年。
何といってもストーリーの構成が素晴らしい。
あっ。とうならされる。

ホラーか、これ? 怖くは、ないよ。

でも、暗く悲しく、美しい情景が浮かぶ。
しん、とした闇。
シンプルにあっさりと描写してるのに、奥行きがあって深い。

どこかにこんな世界が存在している、と信じさせる力のあるファンタジー
(ホラーとは私は思わない)にはなかなか出会えないものだ。

これはいいな。こういうのは好きだな。
久しぶりに、すごいな、と思った。
併録の「風の古道」もいい。

(2008.10.5)
  

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