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ヤングアダルトパパ  山本幸久 

4048740407
角川書店
Amazon

題名を見て、ふーん、若いおとーさんが育児を頑張る話かぁ、
ほのぼのしてていいかも、と軽い気持ちで読み始めた。

まもなくして。
ん? 若いパパ? え? ちょーっと待ったぁ!
中学生って、「若い」んじゃあなくて、「幼い」っていうんでは・・・。
そうか、ヤングアダルトってそ~ゆ~コト、はぁ・・・納得。

びっくりした。・・・中学生のパパって。
でもって、ママは、彼より10くらい年上の歌手もどきで、
子供を置いてトンズラしたんだと・・・。

しかしだな。静男クン。君、めっちゃいい子やね。
息子の優作への愛の溢れる日々の子育て、もう私、素直に応援しちゃうよ。
花音さん、という子供を捨ててった女にも何故か怒りは湧かない。

そもそも、こんな事態が起こってるのを把握しなかった、
静男のお父さんも相当なもんだけど、ま、それも気にならない。

たぶん。これ、山本幸久の魅力だと思うけど、
作中に、どんなハチャメチャな人間が登場しても、
結構これって大事件、てな出来事がおこっても、
なぁーんか、のほほ~んな空気が漂ってて、
読んでいても気持ちが、ぜんぜん焦らない。

まったりするのではなく、一緒に笑ったり泣いたりはするのだが、
何だろう、うまく言い表しにくい、安定感がある。
たぶん、根本的に、とても健やか、なんだと思う。

とぼけた味の、ちょっとチャラけた感じの、
だけど、きちっとした、明るい世界だ。
でも、考えてみて、普通、静男の立場だったら、もっと暗くなるよね。

あ、彼の母親は家を出て、再婚しちゃったんだよね。
で、父親は、ふらふら仕事と女に忙しくて、家に帰ってこないの。
これならグレても、当然じゃん?
でも、べつにグレて子供を作ったワケではないのだ・・・。

彼の子育て、感動的なんだよねぇ。笑えるけど。
で、思わず、こんなデキスギな少年、いるかぁ~?って思ったり。
だけど、いそうな気がするんだよね。
彼の友人たちも、程良く自分勝手で、でもなかなかイイ奴で、楽しい。

清々しい感動で、気持ち良く読み終えたけど、
ああ、まだまだ、静男クンの子育ては先が長くて。
ほんとに、君、大丈夫かぁ~って。
うん、でも、心配だけど、心配じゃない。
きっと、色々あるんだけど、優作君は健やかに育っていくよ。

そう、思わせてくれるのが、嬉しい。
いいよね、こういう小説。
ストレート直球勝負で、潔いね。好きだな。

(2010.9.22)
本の感想はここまで。
この先は私がこの本を読んで思いだした過去のエピソード。
さて、皆さま、静男クンみたいな子は、実在すると思いますか?

笑う招き猫  山本幸久

408774681X
集英社
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アカコとヒトミというお笑いコンビの女2人の話。
面白すぎる~。
この独特のセンス、いいわぁ。

相変わらず、ノリは軽いけど、でも、ちゃんと、
「人生」を語っている。絶妙なバランス。上手い。

この著者の文章ゆえか感性ゆえか、
あざとさのない、妙に素直な面白さ。
・・・毒の無いのが、いい感じ。
ヘンだな、私、多少、毒っけがあるほうが好きなはずなのに。

このコミカルさが軽薄でないのが、また不思議。
 
(2005.10.26)

はなうた日和  山本幸久

408746296X
集英社文庫
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タッチは軽いけど、安っぽく感じない。
面白い。笑える。
ほのぼのでもあり、シニカルでもある。
いい味出してる。
架空の特撮ヒーローという小道具を効果的に使って、
様々な人間模様が描かれている。
何とも素敵。

この作者の作品はまた読みたい。

(2005.10.9)

  

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とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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