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孤狼の血  柚月裕子

Posted by 彩月氷香 on 11.2016 その他や行の作家   0 comments   0 trackback
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角川書店
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広島弁が妙に、ツボ。

あれ? あれれ?
読みながら首を傾げていました。

えー。ミステリちゃうやん!
警察小説なん? ていうかヤクザ物やん。
(ちゃうちゃう、それ言うならマル暴やし)

あ。でもハードボイルド・・・かな。
けど、一匹狼ちゃうし。コンビやん。

あ、すいません、下手な関西弁で。
ていうか私、純粋に大阪育ちなんやけど・・・

ちなみに本書は舞台が広島で。
コテコテ(とは言わんのか?)の広島弁に溢れています。

面白いけど、ミステリーとはちゃうやんか。
とブツブツ内心嘆きつつ、読み進め。

最後の最後に。
うわっ。おい、おい、おーい! そ、そうやったん!?
騙された・・・やられた・・・

合間に挟まれる黒字で塗りつぶされたノートの意味が。
あああ〜迂闊。悔しい。

このオチ、ちょっとやり過ぎなんかもなぁ。
デジャヴ感のある、ある意味よくあるパターンです。

類型的っちゃ、類型的なんよねぇ、全体に。
だから安心して読める面白さになるんかも。
夏の疲れた頭にはちょうど読み頃でした。

(2016.8.15)
こんな感じの悪徳警官いかにもいそうだけど、どうなんかな?

柔らかな犀の角  山崎 努

Posted by 彩月氷香 on 30.2012 その他や行の作家   0 comments   0 trackback
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文藝春秋
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しまった。これ、読書日記だったのか。
読んでいて楽しいが、どんどん読みたい本が発生する。
一頁に一冊ペースとか・・・どうしよう。

しかし、読書好きの俳優さんというのは良いものだ。
文章も渋い。格好いい。

山崎氏の読書ぶりはなかなか旺盛だが、
方向性とまでいかない「傾向」がある。

私も欲張らなければ、
読みたい本の山に追われることはないのかも。

いい按配の読書だな。いい按配の読書日記だな。
偏った印象はなく、けれど好き嫌いは明確だと知れる。

時々、ああ。やはり、このヒトは役者だ、と。そう思う。

(2012.11.18)
気になった本を拾い上げたら、70冊を超えました。
再読したい本も数冊あり、それも記録しました。
(まさか私・・・全てを読むつもりじゃないよね?)
多過ぎるので作者名は省略でリストにしました。
興味のある方だけ、ご覧下さい。
同名の作品がありそうなものだけ作家名を添えてます。


人生論手帖  山口 瞳

Posted by 彩月氷香 on 21.2012 その他や行の作家   0 comments   0 trackback
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河出書房新社
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古本屋で見つけた本ですが。
まず、なによりも装丁に一目惚れしました。

小泉癸巳男の『東京百景』の中の一枚が使われています。
って、この装丁を見て知った版画家さんなのですけど。
『東京百景』を収録した本があるらしく。
欲しいなぁと思いましたら・・・アマゾンの中古価格¥39,978!

あ、肝腎の内容は。何と言っても。山口さんならではの。
淡々とした辛口トーク。このさりげない毒に憧れます。
なんと鋭い。手厳しい。優しい。

串田孫一氏の思い出話などもチラホラと出てきます。
もしも読む方のために秘密にしておきますが。
向田邦子さんのエピソードにもドキッとしました。

長々と語らない。でも核心をズバッと突くのでもない。
周辺をうろうろしていたようなのに、いつの間にか「着地」してる。

どこに?うーん。うーん。

ええとね。なかなか公けには口にしにくい真実。
だから・・・どうしても「毒」になるのだけど。
その表現というのか、切り口というのか。上手いんだなぁ。

私が同じことを言おうとすると、けんもほろろになっちゃう。
こういう・・・愛嬌と悲哀を滲ませた毒舌。羨ましい。
さらりと口にしてるようだけど。かなりの高等技術ですよねぇ。

著者が身近なことを語った随筆集。
一篇がとても短いけれど。うっとりする美文ではないけれど。
こんな風に書けたらいいなと思う文章がぎっしり詰まっています。

伝えたいことをどう表現するか、と考えた時に。
自分のことを語りながら、もっと大きなことを実は語っている、
それが尊大でもなく、卑屈でもなく、滑稽味を纏っていて。

だから・・・うん。
言い難いことは堂々と言えばいいってもんじゃないのね。
正面切っての発言は一見、格好いいようだけど・・・

かといって。気を遣い過ぎて回りくどくなるほど、
何を言ってるのかわからなくなって、ただイライラさせられる。
勘のいい人には察せられる真意が、ただ反感を呼ぶ結果になる。

山口氏の文章の面白さが、ほろりと苦い。
何気なさを装って。どれだけのものを込めているか。
「書く」苦しみ。「書く」病。書かずにはいられない「業」。

本書の中の「綴り方少年」という一篇の中の一節。
「木山捷平さんは、書くときはヤケクソになって書くといっておられた」

だから私も見習ってヤケクソ、っていうわけには・・・いかない。
ヤケクソへ到達するまでにも、長い長い道のりがあるのだと思います。

(2012.3.30)
随筆というものが、もともと好きです。
日常の、誰の身の上にも起こるようなことが。
胸に迫るほど、心に沁み透るほど、文章で再現できることに。
なんだか、魔法を見せられたような気持ちになります。
当たり前と思っていることの、当たり前でない側面を見せてくれる。
あるいは気づいていたけれど、カタチならずモヤモヤしていたものの、
輪郭を描いてみせてくれる・・・その技量が眩しくて、ちょっと悔しい。



あと千回の晩飯  山田風太郎

Posted by 彩月氷香 on 06.2011 その他や行の作家   2 comments   0 trackback
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朝日新聞社
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何でも読みます!と豪語して憚らない私ですが。
結構、あるんですよね、読まず嫌いや、読みそびれ。
山田風太郎氏も、実は・・・読んでません。

なのに、何故かエッセイを読む(笑)
だって、タイトルがすごく、イイでしょう?

いやぁ、面白くも哀しく、名エッセイでした。
私ね、こういうオジイサンになりたいです。
あ、無理か、オバアサンにしか、なれないんだったけ。う~ん。無念。

別にね。男に生まれ変わりたい願望はないんですけど。
青年とおじいさんに、なりたいなぁと時々思うんですよね。
少年とオジサンは、パスします・・・て、差別発言かしら?

著者、愛すべき毒舌なんですよね。いや、この技術は素晴らしい。
こんな風になりたいなぁ・・・憧れるなぁ。

私、そもそも、世に代わる代わる登場する「毒舌家」(もどき)、
大っきらいなんですよね。これは、はっきり言い切ります。

なんで、あんなのをこぞって、持ち上げるんだろう。
毒舌が嫌いなんじゃないんです。レベルの低い毒舌が厭。
ただの言いたい放題と質の低い自虐の融合に過ぎないのに。
・・・そんなものを迎合する風潮が信じられない。

毒舌には、ちゃんとした背景が必要だって信じてる。
それ風に見せかけている薄っぺらい不幸なんてね、誰にだってあるんだから。
そんなんじゃないんだよ。気ままに言い放っているように見える裏に、
どれだけ深く考え抜いてるか、っていうことだよ・・・。

と、偉そうなことを言う私は、ハイ、毒舌家の資格はありませぬ。
ああ、風太郎氏に弟子入りしたいです。

(2011.3.19)
正真正銘、ホンモノの毒舌家になることが、秘かな夢です。
あ、公言しちゃったから、「秘か」じゃなくなっちゃった!
茶化してますが、このエッセイ、死期が近づいたら読み返そうと思います。


神楽坂・茶粥の記  矢田津世子

Posted by 彩月氷香 on 11.2010 その他や行の作家   0 comments   0 trackback
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講談社文芸文庫
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女流作家、という言葉が、こんなにぴったりな女性はいない、かも。
細やかな描写で、情景も、登場人物の心模様も、浮かび上がらせる。

37の若さで、亡くなった著者。
美人の誉れも高く、今、再評価されている、そうな。
女性にしか書けない、という小説なのだよね。

お妾さんが、よく登場する。
不平等のなかにこそ人間味があると思う私は、
別に、女性が虐げられてるの、社会的地位の不平等だのって、
そんなことを思ったりはしない。

弱い立場でも、女は強かに生きている。
・・・そこが、むしろ、怖いとこ。
平等でない社会の中でこそ、より、女は女らしいのだ。
正直ね、こういう、女らしさは、苦手。

タイトルを忘れてしまったけど、せむしの女性の生涯を描いた一篇が、好き。
刺繍の才能のあった、女性。報いられることの少なかった人生。
私、美しいものを作れる能力には、無条件に感服してしまう。

展覧会で、作品のあまりの美しさに、涙が湧いてくることが、
時々、ほんとうに、稀にだけど、ある。
その時の気持ちが、ふと、甦った。

平平凡凡と生きてる私だけど、心を揺さぶる美しいものに出会うと、
こういう物を生み出すことが出来るなら、不遇な人生でもいい、
と、柄にもないことを思ったりする、のだ。

というよりも。
そんな幸せなんか、念頭にないくらいに、1つのことに打ち込み、
報われることなんて考えてもいない、そういう生き方だけが
奇跡のように美しいものを生み出すのだろうな・・・

(2010.4.26)
  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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