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『精神分析殺人事件―プロフェッサーは女探偵 』 アマンダ・クロス


好きだけど、なんかノリが悪い。

『殺人の詩学』をね、昔読んでいいなぁと惚れ込み。
シリーズと知って、ずっと読みたいと思っていたのです。

うーん。なんだかな。なんだかな。
主人公が文学の教授ってことで。
文学の香りがプンプンするのが魅力なんですけど。

えー。それでも、これじゃヒットしないわねぇ。
殺人現場も容疑者も面白いと思いましたが。
展開がまどろっこし過ぎて、イラつきました。

え。私が短気なだけ?

で。最後に犯人というか。動機が!
うー。それは。それは。どうなんだ!

なんかスッキリしませんでした。

(読了日 2018.12.31)
キャラクターとか、世界観とかはそれでも好き。

『シャーロック・ホームズ傑作選』アーサー・コナン・ドイル

4087520315
集英社文庫
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なぜかホームズは読んでいない。

アガサクリスティーはほぼ前作読んだのに。
コナン・ドイルは殆ど、読んでいない。

ホームズのイメージが先行し過ぎまして。
子供の時に読んだような読まないようなで。
うん。まぁちゃんとは読んでいないんだな。

で。ドラマなんかは時々見たりして。
本作を読む前にパロディー的な作品を読んだりして。

どうもね。
好きとか嫌いとかいう前に。
タイミングを失ったまま読みそびれたんですね。

イメージが子供向きな割に。
トーンが重いし、暗いし、クセがありますよね。

ホームズに限らず。
映像化、パロディー化に向き過ぎていて。
どんどこ二次作品が生まれるタイプのものは。

やっぱり。面白いに違いなく。
何よりキャラクターが立ってるんですね。

でも。この手のものは。
どうも読むタイミングを失いやすく。
今さらながらと読んでみても。

先入観というか、既製イメージに汚染され過ぎてて、
純粋に読書を楽しむのがもはや、不可能に近い。

ポアロは映像を見る前に読んだので問題なかったんですが。

充分。「傑作選」の名には恥じない内容と思うのですが。
私はたぶん、少し、ホームズ自体が苦手かもしれません。

読むよりも、良く出来たドラマを見たいかも。
コナン・ドイルさん、ごめんなさい。

(2018.9.3)
ぼちぼちと。やっぱり読む楽しさはあって。
自分でイメージを作りなおせるくらいゆっくり読めば。
もっと面白いと思えるかもしれないと感じました。

『喪失』モー・ヘイダー

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ハヤカワ・ポケット・ミステリ
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犯人、わかっちゃいました。

でも。この雰囲気はなかなか好きです。
どちらかと言うと。私の場合。
犯人を当てられた作品は相性が良いみたい。

「この雰囲気」って適当過ぎますね。
ひとことで言うと、暗いです。
登場人物は軒並み心に深い傷を負っています。

そこのところの描写が細やかで鮮やかで。
結局、それが最大の魅力なのだと思います。

ミステリーとしては。
正直、「アンフェア」なんじゃないかな。

ん?
ちょっと。ちょっと待て。
今、なーんとなく、誤魔化しませんでした?
ズルくないですか、それって?

・・・っていう箇所が幾つかありました。

ミスリードっていうほど洗練されてなくて。
いいかぁ、これくらい的な。
勢いで押し切っちゃった感じで。

こちら。シリーズの五作目なんですね。
軽い気持ちで、前作を読んでみようと思い。
検索をかけてみましたら。

第一作目の評判の悪いこと悪いこと。
で。理由がですね。とにかく後味が悪いと。
殺人描写がグロテスクで、えげつない、と。

あー。そうだろうなぁ。
しかも、徹底的にやってくれちゃってそう。

一方で。
心理や背景の描写が緻密なのだけれど。
そもそも、描かれる人物がかなり病んでいるのね。

本作ではトラウマだらけの人物が登場しますが。
きっとその原因となった事件が描かれるのでしょう。
どうにも凄まじいことになってそう。

二作目の方が評判はマシですけれど。
力作だけれども、後味が最高に悪いと。
うー。やっぱり読むのは辞めた方がいいかもしれない。

イヤミスって、流行りましたよね。今も言うのかな?
要は、読んだ後に「嫌な気分」になるミステリのことですが。

イヤミス女王とも言われるのが、湊かなえ。
私、もう、ものっすごくダメなんです。受け付けない。

それよりは。どんなに残虐シーンの連続であっても。
モー・ヘイダーの作風の方が好きな気がします。
嫌さの種類がちょっと違うんじゃんないかしら。

ん・・・そうでもないのかな・・・

(2018.5)
心身の調子がすぐれない時には読まない方が良さそうです。

『首斬り人の娘』オリヴァー・ペチュ

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ハヤカワ・ポケット・ミステリ
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能天気に面白がれない。

17世紀ドイツ。
魔女狩りの記憶もまだ新しい時代。
代々首斬り人の家に生まれた大男が主人公。

いいですか!
主人公は男です!
娘じゃない!
邦題に偽り思いっきりアリです。

「首斬り人」ってタイトルじゃ売れないと思ったのかな。
ま、たぶん、そうだろうな。
(娘が出て来ないわけではありませんよ)

何より、著者が首斬り人の家系の出というのが吃驚。
自分の出自を知ったとき、絶対にショックだったと思う。

主人公を「こうだったらいいな」と描いたそうです。
処刑や拷問が「職業」だった祖先を恥じたり怖がったり・・・は、
きっと、したくはなかったでしょうし。

現代がいいなんて感じたことはあまりないけれど。
こんな時代に生まれたらどうなっただろうと不安になる。
私も魔女扱いされそうだ。いや、されるに違いない。

あ。本作は魔女の疑いをかけられた女性を救うべく、
「真犯人」を探すというミステリーとなっております。

怖いのは。
魔女と目された女性が犯人でないと知っていても。
彼女が死ねば民衆の暴動が抑えられると判断し、
冷静に彼女を犠牲にしようと決める人間が存在すること。

スケープゴートが必要だと考える指導者と。
その生け贄に喜び勇んで襲いかかる民衆と。
どちらにも加担しない傍観者と。

状況によっては、どれにでもなり得るのが人間で。
でも、なぜか自分は「スケープゴート」になる予感しかない。
「生け贄属性」みたいなのがたぶん、あるんです。

だから、必死で処刑されかかっている女性の無事を祈りました。

きっと。いや確実に。
著者の祖先は無実の人をたくさん、処刑したでしょう。
そのことが十分にわかっているから、彼はこの物語を書いた。

彼が求めた「救い」が作品に魅力を与えていると感じます。
現実はもっと理不尽で恐ろしいものだったに違いないのだから・・・

(2017.1.17)

『猫たちの森』アキフ・ピリンチ

4152080507
早川書房
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気軽な猫ミステリーではないのです。

ええ。正直。重いんですよ。
人間の罪深さを猫に教えられるというね・・・

可愛いだけの猫じゃない、どころか。
可愛さの欠片もないナマイキ猫のフランシス。
超毒舌。超わがまま。自由気侭。

でも。妙に文化的、哲学的。
ショーペンハウアーを愛読し。
ワーグナーとマーラーが好き。

というのも。
飼い主が多々難あり(見た目・性格)なれど。
文化と学問と哲学に開かれた知性の持ち主で。
やはり、猫も飼い主に似るわけですね。

その幸せな生活が。
飼い主に恋人が出来たことで終わる。

家出したフランシスを待ち受けていたのは。
残虐過ぎる、猫連続殺人。
あ、違った。連続殺猫。

その謎を解くべく、
自らの死の予感にも屈せず調査するフランシス。

いや。怖い。
哀しい。

正直、もうちょっと楽しい気分になりたいです。
せっかくの(?)フランシスの軽薄なキャラが生きない。
主題が重過ぎて・・・ なんだか辛い。

ま、でもね。最後の最後には。
あ。さすが、フランシスだねー。
転んでもタダじゃ起きないってまさにコレ!

・・・と。
感心しつつも、多いに呆れ返れます。

それでホッとするというか、救われるのだけれど。
猫好きさんほど、やるせない気持ちになるストーリーかも。

動機や犯人像が、読んでいて「しんどい」のです。
でも、フランシスのキャラクターは最高。大好き!

彼が引用するショーペンハウアーも傑作です。
引用する場面と語が絶妙にマッチしています。

続きも読みたいけれども、翻訳されないかしら?
されないだろうな・・・

(8作まで出てるらしいです)

(2017.10.5)
私、この本を読んで再確認しました。
キャラクターに惚れ込むと、ストーリーを無視する自分の性格。
その人(今回は猫ですが)に出会うために読み続けられる。
ええ。作品の完成度が巻を重ねるごとに低下しようとも。
幸い、そこまで気に入るキャラクターは稀です。
  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

*初めましてのご挨拶
*ブログタイトルの由来

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