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遠い海  井上靖

Posted by 彩月氷香 on 31.2011 井上 靖   0 comments   0 trackback
廃版のため、画像はありません。

4167104245遠い海 (文春文庫)
井上 靖
文藝春秋
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人間というものは、みんな遠くに見える海のようなものを持っていますよ。目をつぶると、どこか遠くに海の欠片のようなものが見える。そこだけ青く澄んでいます。

この一文に、ため息が出ました。遠い海・・・。そう、私にも、ある。

しかし、こう呟いた作中人物が愛した人は、「遠い海」を持たなかった。
この皮肉な現実を詩情を湛えてつつ、淡々と描写している。

古い小説で。風俗や言葉遣いに「むず痒さ」を感じる方もいるかも・・・。
それでも、冒頭に引用した一文が、深く心に染みとおってくると思います。

(2011.3.25)
井上靖さん、読まず嫌いでした。何故か苦手意識があって。
おそらく、歴史小説のイメージが強くて敬遠していたのでしょう。
ぼつぼつ、これから読みたいなぁと思いました。
お薦め小説がございましたら、是非、教えてください。


関連記事

150cmライフ。(2) たかぎなおこ

Posted by 彩月氷香 on 30.2011 暮らし   0 comments   0 trackback
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メディアファクトリー
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①を読みたかったけど・・・図書館に無かった(涙)

つまるところ、身長150cmの著者の日常を描いたイラスト・エッセイ。
背が小さいゆえの不便や幸運が「のほほん」と悲喜こもごも描かれます。

おしゃれや交通面に各種不便が集中してて、面白い。
きっと小さな人は、首がちぎれるくらい縦に振って同意するでしょう。
大きな人は、身長の違いによる世界観の変化を楽しめると思います。

さてと。私・・・ですか?
サバ読んで155cmの身長。立派に(?)小さい人。
まぁ、たかぎさんに5cmの差は大きい!と反論されちゃうかもですが。

(2011.3.25)
大きすぎる洋服のカンタンお直し術が載ってて、これはお役立ち!
幾つか、試してみようと思ってます。


コドモのどうぐばこ  萩原 修

Posted by 彩月氷香 on 29.2011 モノ   2 comments   0 trackback
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オレンジページ
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出会いの一冊。
装丁がシンプルかつ愛らしく、手に取った。
佇まいが美しく感じられたので。

コドモの為のモノ選びというテーマは私には無縁なため、
退屈ではないかと危惧していたが、深くて懐かしくて、
しかも、とても身近なテーマだとわかった。

幼い頃からの物との付き合い方で、
人の価値観や美意識も随分と変わってくるだろうな。

著者の娘さんが羨ましい。オーダーメイドの机やお弁当箱なんて素敵。
こんなに真剣に物を選んでくれるお父さんっていいな。

長く大切に出来て、使いやすくて、
しかもデザインのいいシンプルなモノを幼い頃から使うのは、
その後の生き方の糧となるだろう。

なにしろ著者はデザインの仕事をしている人だから。
ウチは普通の親だから。普通のものを買い与えられていた。
それでも一生懸命選んでくれたのだ。
なのに、ひとつも残っていないのだから淋しい。

大人になっても使い続けられるようにと願って選んでいる著者。
きっと娘さんたちは長く使い続けるだろうと思う。
そう考えると、やはりいいものをえらんであげなきゃね。

優しい気持ちになれる本。

(2009.5.2)
この本を読んで、ある友人のことを思い出しました。
ご両親が彼女のためにしっかりと選んだものを大切にして、
その美意識も引き継いで、物を見る目を育んでいて。
「贅沢ではない、良いもの」
彼女に会うといつも、そういう印象を受けました。
悔しくて認められなかったけど、たぶん、ずっと憧れでした。


2011年2月に観た映画

Posted by 彩月氷香 on 28.2011 映画   0 comments   0 trackback
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 若者のすべて
 ★★★★★

 監督 ルキーノ・ヴィスコンティ
 1960年 イタリア/フランス
 180分

 アラン・ドロン
 レナート・サルヴァトーリ
 アニー・ジラルド


アラン・ドロンって、どっちかというと苦手だったのですが。
この映画に限っては、文句なしに美しい。表情も非常に繊細で、うっとり。
「聖人」として描かれるアラン・ドロン演じるところのロッコは、
全てを許してしまうが為に、むしろ周囲の愛する人を不幸にしていく・・・。
そうと願ってはいないのに、人の心の弱さを助長してしまう優しさ。
それもやはり、弱さなのだ・・・と。哀しいけれど、大好きな映画です。
アニー・ジラルドも、魅力的。こういう役どころは難しいのになぁ。

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 小屋丸
 ★★★

 監督 ジャン=ミッシェル・アルベローラ 
 2009年  フランス/日本
 88分

 小屋丸住民のみなさん
 (ドキュメンタリー)


白黒映像、大好き~な私も、眠かった・・・芸術性を追及するとこうなるの?
フランス人監督撮影ゆえに、音声が日本語で字幕がフランス語!国際的!?
ただ耐えて観続けるうちに、穏やかな静けさが身の内に生まれてきました。
4軒13世帯しか暮らさぬ、新潟の山奥にある集落。まるで時の流れ方が違う。
そこに残る、日本が捨ててしまった農業を中心にした、ひっそりとした暮らし。
見終わった帰り道、目に映る景色を想像で白黒に変換して歩きました。
白黒で描くからこそ、景色に「意味」「意思」が宿るのかもしれない・・・。

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 ヤコブへの手紙
 ★★★★

 監督 クラウス・ハロ
 2009年 フィンランド
 75分

 ハーバード・ヴォーケル
 ドロシー・ヴォーケル


シンプルな構成の映画。北欧の映画ってそうなのかもしれないな。
あまり多くを語らぬ、ほぼ無口と言ってもいい登場人物たち。
情緒的な潤いは感じさせず、どこか乾いて見える画面に静かな迫力がある。
ほぼ単語しか口にしなかった主人公が語り始めた時、凍っていた感情が一気に
溶けて溢れる・・・。手紙の力。手紙の意味。手紙の必然性。手紙の美しさ。
「手紙好き」な私だけど、気軽に手紙を書くことを戒めたくもなるくらい、
「書かずにはいられない」思いで書かれた手紙の尊さに打たれた。

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 洋菓子店コアンドル
 ★★★

 監督 深川栄洋
 2010年 日本
 115分

 江口洋介
 蒼井優
 戸田恵子
 加賀まりこ


スイーツ、大好きなので。美味しそうな映像を期待して。
主人公の女の子・・・相当、イタイですが(笑)。ウザイけど憎めない、
苛々させられるギリギリ一歩手前のキャラクターを蒼井優が上手く演じてる。
ええ、甘いです、脚本、かなり。ありがち感も否めない・・・。
それでも、素直に優しい気持ちになれる。元気が出る。ケーキが美味しそう!
小物づかいが洒落ていて、目に楽しいです。場面に愛らしさがあって。
で。結局、しっかり泣きました(!) それでもラストは、甘過ぎでした。

以下、例のごとく、私のつぶやきです。

関連記事

祖父・小金井良精の記(下)  星 新一

Posted by 彩月氷香 on 27.2011 星 新一   0 comments   0 trackback
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河出文庫
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著者が小学二年生の時の日記が引用されてて、私、これが気に入りました。
いやぁ~、おぼっちゃまだわぁ~という言葉遣いがツボ。
敬語をちゃんと使いこなしてるんですよねぇ・・・素晴らしい。

「小さな迷い猫が、にゃごにゃご泣いて、そこらを歩きます。」
うーん、小学二年生にして、猫の鳴き声を「にゃごにゃご」と表現。
後のショートショートの名手、星新一の萌芽がすでに感じられる。

全体に、めちゃくちゃ簡潔な日記なんですけど。センスがあるんです。

小金井氏は、地味に魅力ある人物ですが、どうも私は森家の面々が、
気になって気になって・・・なんでもない小話が興味深くて。

あと、脇役ながら強い存在感を放つ、星氏の父。どういう人か知りたい。
そうそう、著者は父についても本をお書きでしたよね。
「人民は弱し 官吏は強し」という傑作の呼び声高いノンフィクション。

よし、今度、それ、読もう。

(2011.3.11)
小金井氏は、面白味には欠けるきらいのある人物ですが、
こういう生き方は、つくづく羨ましいな、と思います。
死ぬ直前まで、大学へ通い(名誉教授として)、
好きな研究を一心に続けた。その仕事ぶりの謹厳なこと!
一方、孫の著者のことは、とても可愛がっていたのですね。
それが窺えるエピソードの数々が微笑ましいです。
星新一が誰よりも祖父が好き、と言ったのもむべなるかな。


  

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Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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