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つぶやき集 2012年5月(6) 

Posted by 彩月氷香 on 31.2012 つぶやき集   0 comments   1 trackback
私が激昂するのは。いわれない非難を浴びたときはもちろんだけれど。何より自分の大嫌いなものに似ていると言われた時だろうと思う。そんなことはない、と言い切れないのではと疑い出すと血が逆流する。残念ながら毛嫌いするものほど自分から遠くはない・・・そのことに気付いているからこその怒り。

真摯に受け止めるべきものと、そうでないものがある。衝撃の度合いに幻惑されないようにしなくては。真実はそんな派手な足音を鳴らして、こちらにぶつかってくるものではない。

自己愛が強いという自覚はある。というよりも。自分を大嫌いになることがあまりにも容易過ぎるので。それに反抗しているだけかもしれない。自分を嫌う自分に負けたくないという、おかしな負けず嫌い。

自分嫌いの気運が高まるのは、何がきっかけかはよくわからない。朝起きたら「自分」に耐えられなかった、ということもある。とりあえず。今日は嘘っこでも働き者になろう。お洗濯日和なので。まずは大嫌いなお洗濯に励む。いいのか悪いのか微妙な空気には染まらないように。

質問されて答えることは、簡単ではない。自分の中に明確な答えがなかったり。あっても上手く言葉にならなかったり。一方で問う人の言葉が呼び覚ましてくれるものもある。自分で自分に問いかけることは、どうしても類型化する。新たな眼で自己を見つめるきっかけを与えてくれる「問い」は素敵な贈り物。

何だかんだ言っても。自分が好きな時、怖いものはない。自己嫌悪の海に溺れているようでも、溢れるばかりの自己愛という救命胴衣をちゃっかり着込んでいるオメデタイ人間。しかし今、「自分大嫌い病」を発症しかかっている。どこが嫌いか発見できれば治療できるのだが…いや病巣が広過ぎたら無理かも。

巨大でも・・・敵がわかっている時は。もがき苦しんでいても光明は見い出せる。漠然とした不安の方が、精神を追いつめる。もちろん「漠然」の裏には魑魅魍魎が跋扈しているのだけれど。それを直視できなくなっている。となると、立ち向かう気力も当然ない。そして敵はいないことにして日常を送る。

敵を無視してる自分に気付けているうちは、まだ良しとしよう。時期を見る、ということも戦略のうちだ。十分な装備もなしに攻め入るなんて自殺行為。

前に進む勇気を得るために。自分を追いつめたいのかもしれないな。忍耐力が強過ぎるゆえに「耐える」ことが、しばしば目的化してしまって。いつも動き出す時は、耐え続けた結果ボロボロになってからだった。我慢するのがエライわけではない。耐えたことは無駄にはならないけど、時機を見失うのは痛手。


関連記事

星野道夫 永遠のまなざし  小坂洋右 大山卓悠

Posted by 彩月氷香 on 30.2012 共著   4 comments   1 trackback
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山と溪谷社
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動物写真家、星野道夫の死。
クマの生態は熟知していたはずの彼。
何故、熊に襲われて亡くなるという悲劇は起きたのか?

生き方そのものが敬愛される思索家でもあったために、
いっそう、その事故が投げかけた波紋は大きかった。

彼は実は動物のことを理解していなかったのではという疑い。
自分の経験を過信して、油断と不注意があったという見解。
そのどちらも認めたくなくて、ただ謎のまま忘れようとする人。

星野道夫と親しく、それらの姿勢に納得できなかった人々がいる。
事故には隠されてしまった真実があることを感じ取り、
死の直後から追い続けた・・・それが本書の著者二名。

そして十年。考え抜いて、苦渋の思いで出した答え。
「誰も悪い人はいなかった。しかし同時に正しい人もいなかった。」

残念ながら、あれは避けることが出来た事故だという結論になる。
危険なクマの存在を当事者たちは認識していた・・・星野道夫を含めて。
そのクマは、「餌付けされたクマ」であり。
星野道夫が愛してやまなかった野生のクマとはかけ離れた存在だった。

だが。そのことを。知っていたはずだと・・・
なのに、どうして撤退しなかったのか。
それについては、この本を読んでみて欲しい。

星野道夫の弁護、あるいは神格化ということはせず、
お二人は誠実に事実に向き合って書いておられます。

その場にいなかった人間が出来ることは。
どれほどの取材と考察を重ねても、憶測でしかない。
しかし、彼らの言葉は改めて「星野道夫」の生き方を、
多方面から浮かび上がらせている・・・その意味と価値を。

「星野道夫が残してくれたもの」と名付けられた最終章が示すように。
それは個人の生死の問題ではない。彼が絶えず静かに問い続けていた、
「自然と人間の共存」という課題、そこから過去と未来へ繋がる物語。

大げさに響くかもしれませんが。
私は星野さんの著作を読むたびに宇宙に思いを馳せ、
彼の名を耳にするだけで、自分の遠い先祖が語りかけてくるような、
深く原始的な懐かしさのようなものを感じていました。

どんなに華やかなスターよりも、才能溢れる芸術家よりも。
私にとって憧れの人でしたから。とても冷静には読めなくて。
幾度もこみ上げてくるものを堪えながら頁をめくりました。

知らなかった星野さんの一面も見ることが出来ましたし、
彼の行動について、今までと少し違う方向から光を当てて、
新たに考えてみる機会もたくさん与えられました。

本書に引用されていた、私の心にも強い印象を残していた言葉。
(星野道夫の遺作『森と氷河と鯨』より)

けれども、人間がもし本当に知りたいことを知ってしまったら、私たちは生きてゆく力を得るのだろうか、それとも失ってゆくのだろうか。そのことを知ろうとする想いが人間を支えながら、それが知り得ないことで私たちは生かされているのではないだろうか・・・・。

本書の中で、特に私の心に残った見解があります。
小坂氏が「ひとつの見方」として書いていることですが。

大自然の中で暮らすには慎重でなければ命を落とす危険がある。
しかし常に慎重である人はストレスで精神を病んでしまう。
よって生き延びるためには慎重さと同時におおらかさ、鷹揚さも必要だが、
至る所に危険のある土地において「勇気」と「無謀」の線引きは難しい。

(ざっと要約しましたが、意味は曲げていないと思います。)

星野さんは「勇気」と「無謀」の狭間を生きていたとも言えるかもしれない。
だからこそ、あれだけ深く土地に根ざした眼差しを持つことが出来た。
そう思ってみても、尊い人を失った哀しみは決して消せない・・・。

(2012.5.24)
いささか感傷過多な感想になってしまい、申し訳ありません。
しかし本書は星野道夫に興味がない人にも読み応えのある内容です。
動物学と人類学という見地から自然を考える機会を与えてくれます。


転迷―隠蔽捜査〈4〉  今野 敏

Posted by 彩月氷香 on 29.2012 今野 敏   0 comments   0 trackback
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新潮社
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このシリーズ、大好きなんです。
しつこいようですが、主人公の竜崎氏がツボ。
この、偏屈で妙な正義感に溢れたオジサンの言動、
ほんとにいつまで経っても飽きません。

共感できるか?と言えば。
自分自身に彼と共通する要素が皆無で。
憧れるというには、颯爽とした格好良さが無くて。

でもね。でもね。こういう風に生きられたらいいなと思う。

ガチガチの上下関係と縄張り意識で凝り固まった組織の中で。
この人、なんでこんなに自由なんだろうなぁと感心する。
それがよくある一匹狼なんかじゃなくて。
出世街道からは脱落しつつも、バリバリのキャリアだし。

官僚である自分に誇りを持てちゃうという人なのだ。
一方でヘンなプライドはなく、階級にビビることもない。

誰もが難問、行き詰まり、不可能、と思う局面で。
「なぜだ?」とケロっとしている彼を見てると元気が出てくる。

できないことをやろうとするからうろたえるのだ。
できることをちゃんとやればいいだけだ。

・・・というのが。彼の言い分ですけれど。
いや、だからね。何が出来ることで出来ないことか見失うんですって。
最優先事項から順に、と思ってもどれもが重要に思えるんですってば。

しかし。彼は悩まない。いや。悩むことはあっても一瞬で解消する。
今考えてもわからないことは考えない。ああ・・・見習いたい。

こういう人が傍にいたら。一日中、口をあんぐり開けっ放しかも。
筋は通ってる・・・けれど。通り過ぎてて唖然とする。
えっと。そこには大きな山が立ちはだかってた筈ですが。
あの・・・あのぅ・・・いつの間にトンネルを開通させたんですか?

彼の悪友、否、腐れ縁の伊丹氏も、段々強くなって来た感じ。
竜崎氏と付き合ってるうちに鍛えられて来たかな。

彼の家族もいいですね。奥さんと息子さんと娘さん。
警察内のゴタゴタに終止していそうに見えて実は、家族も重要なテーマ。
家庭を顧みない頑固親父かと思いきや、いつも家族に振り回されてて。

この強烈な父のキャラに負けてない子供たち、応援しちゃうな。
しかし何と言っても、妻の眼力と胆力も特筆もので。
竜崎夫婦の会話の場面はいつも笑えてしまいます。

(2012.5.11)
今野敏氏の小説は読後感の爽やかさが特徴で。
それは長所であると同時に弱点にもなっていて。
「爽やか過ぎる」という残念な印象を残す事が多いです。
このシリーズに関しては、その懸念がありません。
爽やかには違いないけれど、ちゃんと胸に収まります。



2012年4月に読んだ本

Posted by 彩月氷香 on 28.2012 今月読んだ本   0 comments   1 trackback
今月読んだ本・・・・・・21冊


本の画像をクリック アマゾンへ  
タイトルをクリック 私の感想ページへ



文章のみがき方 (岩波新書) 「文章のみがき方」 辰濃和夫
「文章の書き方」の姉妹編。
魅力たっぷり、瑞々しい文章読本。


舟を編む 「舟を編む」 三浦しをん
辞書を作るのスゴク楽しそう!
今年の本屋大賞受賞作。


海炭市叙景 (小学館文庫) 「海炭市叙景」 佐藤泰志 
映画も観てみたくなりました。
さびれゆく北の町の群像小説。


マキアヴェッリ語録 「マキアヴェッリ語録」 塩野七生
ビシバシと心をうつ語録。
さすがマキアヴェリ!?


破天 (光文社新書) 「破天」 山際素男
破天荒過ぎる男の物語。
圧倒されるけれど、何だか清々しい。


野蛮な読書 「野蛮な読書」 平松洋子
ガシガシとむさぼるように読書。
かっこいいな。羨ましいな。


ジェルネイル アートコレクション203 「ジェルネイル アートコレクション203」 小笠原弥生
セルフ・ネイルの参考に。
実例が多く、写真も鮮明でわかりやすい。


ヒヤシンス・ブルーの少女 「ヒヤシンス・ブルーの少女」 スーザン・ヴリーランド
実在しないフェルメールの絵が主人公。


女優脚のつくり方 (美人開花シリーズ) 「女優脚のつくり方」 金子エミ
カリスマ・パーツモデルの美脚のためのレシピ。
かなりのスパルタです・・・私は無理。


春になったら苺を摘みに (新潮文庫) 「春になったら苺を摘みに」 梨木香歩
私にとって梨木香歩の最高傑作かも。
「村田エフェンディ滞土録」と悩むけど・・・


思い出トランプ (新潮文庫) 「思い出トランプ」 向田邦子
今更ながら、初・向田邦子。
この人の「眼」は凄いと思う。


MacBook パーフェクトガイド Plus 2012 OS X Lion対応版 (MacPeople Books) 「MacBook パーフェクトガイド Plus 2012」
これを読まずともMacは使えちゃう。


ミステリ十二か月 「ミステリ十二か月」 北村薫
ミステリ初心者さんの良き道しるべに。
挿画も可愛くて和みます。


毎日がもっと楽しくなる! 4色ボールペンでかんたん!かわいい手帳イラスト 「毎日がもっと楽しくなる! 4色ボールペンでかんたん!かわいい手帳イラスト」
手帳にイラスト。可愛いです。



このミステリーがすごい! 2011年版 「このミステリーがすごい! 2011年版」
2012年版が図書館になかった。


泣ける話、笑える話―名文見本帖 (文春新書) 「泣ける話、笑える話―名文見本帖」徳岡孝夫 中野翠
二人の名文家のエッセイ集。
楽しく、気軽に読めます。


道化師の蝶 「道化師の蝶」 円城 塔
今年の芥川賞受賞作。
難しいですが面白い。結構好き。


重耳(上) (講談社文庫) 「重耳(上)」 宮城谷 昌光
主人公「重耳」の祖父の代の話がメイン。


重耳(下) (講談社文庫) 「重耳(下)」 宮城谷 昌光
だんだん、重耳の存在が光ってきます。


重耳(中) (講談社文庫) 「重耳(中)」宮城谷 昌光
よくぞ、この地味な人物を書ききったな・・・。
家臣たちが揃って個性的。


少女には向かない職業 (創元推理文庫) 「少女には向かない職業」 桜庭一樹
違和感が凄くあるけど。
妙に迫力がある少女たち。



以下、今月の私のつぶやきです。


関連記事

春になったら苺を摘みに  梨木香歩

Posted by 彩月氷香 on 27.2012 梨木香歩   4 comments   1 trackback
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新潮文庫
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著者の英国に暮らした日々が繊細な筆致で描かれている。

色合いは淡いのに、どこか凄みのある奥行きを感じさせる絵のよう。
イギリスの風景のように重みのある瑞々しさを湛えた空気に包まれて。

上品で優しい老婦人、訳あり過ぎる下宿人たち。
奥ゆかしいというよりも、遠回りな迷い道を思わせる人間模様。

優しさも思いやりも知識も、人の心の居場所を作るには足りない。
落ち着く場所を見つけることの出来ない魂はどこへ行くのだろう?

心に沁み入る淋しさの傍らに、微笑みを浮かべて寄り添うもの。
何を願い何を信じて、人は旅するのだろう。客人を迎えるのだろう。

(2012.4.17)
幾度も、きっと。この先、読み返すだろうと思います。

  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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