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つぶやき集 番外編 10

空が明るい雨の日。窓を打つ雨音を背中に本を読む贅沢な時間。そういえば昨日、古本屋で串田孫一の著作をまとめ買いした。「雑木林のモーツァルト」「可憐な悪魔」「四季の語らい」「虹を見た夕暮れ」。どれか一冊読み始めようかとも思うが、並んだ背表紙を眺めているだけで気持ちが安らぐ。

「貧しい芸術家はいません」というバベットの台詞で涙が出た・・・「バベットの晩餐会」。ずっと観たい映画だったのに。朝、体調が悪くて気乗りがしなくて。でも重い腰をあげて上映の3分前に映画館に滑り込んで。ほんとうに観られて良かった。

ここではないどこかで、かりそめに生きるひととき。私ではない誰かの人生を歩む道のり。この「忘我の時間」が映画の何よりの贅沢だと思う。「ルートヴィヒ」、このうえなく豪奢な時間の贈り物だった。孤独に豪華絢爛な衣装を着せると、こんなに哀しい貌になるのか。それにしても何もかもが美しい。

「ルートヴィヒ」の美麗映像を思い返しつつ、ワーグナーを聴こうかと棚を漁ったけれど。ワーグナーのCDは持っていないことに気づいた。代わりにブルックナーの交響曲第三番「ワーグナー」をかけてみる。カール・ベーム指揮。うん、何年かぶりに耳にしたけれど、これは好き。

突然。中字の万年筆が欲しくなった。とにかく細い字が書きたくて。細字の万年筆をさらに細く調整してもらっているくらいなのに・・・。インクの濃淡のわかる字を書きたくなった。でも中字が自分に合っているとは思えないので。とりあえずお財布に優しい価格のもので試してみたい。

『たいていのことは20時間で習得できる』ジョシュ・カウフマン

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日経BP社
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20時間、集中して効率よく努力すれば、何事も習得できる、という提案です。

以下、ざくっとしたメモ。


超速スキル獲得法

[分解] スキルを出来るだけ小さな「サブスキル」に分解する
[学習] 賢く練習できるように、また練習中に自己修正ができるように、個々のサブスキルについて十分な知識を得る
[除去] 練習の邪魔になる、物理的、精神的、感情的障害を取り除く
[練習] 特に重要なサブスキルを少なくとも20時間練習する


「脳は筋肉に似ている。使えば使うほど、成長する」

 超速スキル獲得法10のルール

・魅力的なプロジェクトを選ぶ
・一時に一つのスキルにエネルギーを集中する
・目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
・スキルをサブスキルに分解する
・重要なツールを手に入れる
・練習の障害を取り除く
・練習時間を確保する
・すぐにフィードバックが返ってくる仕組みをつくる
・時計のそばで一気に練習する
・量と速さを重視する


「人間に起こり得る最高の経験は、問題を見つけ、それに夢中になり、さらに魅力的な問題が現れるまではその解決にすべてをささげることだ」(カール・ポパー)

そのうちやろうと思っていることをまとめて、一時的に棚上げする。
すぐに集中してやろうとすることだけを残す。

習得しようとしているスキルを、どれほどのレベルにしたいかを明確に。

スキル習得の時間をつくるために付加価値の低い時間を洗い出す

タイマーをセット(20分)、鳴るまで脇目もふらずに練習する。

課題はシンプルにする


以上のような(他にも勿論色々ありますが)やり方で、著者は一年足らずで、スキル6つを習得したそうです。うーん。そんなに上手く行くかなぁ・・・無理かも。もともと能力や気力がある人だったんじゃないかと思います。

でも。参考にならなくもないし。読んでいて面白かったから良しとします。

(2016.4.27)

『毒言独語』  山本夏彦

4122042623
中公文庫
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昔、著者のエッセイを読んだ。すごく面白かった。ズバズバと物を言っていて痛快だった。で、本書はタイトルもいいなと読み始めたわけだけれど(実は古本屋で100円だったから何となく買った)。

なんか、違う・・・。言いたいことを言ってるというのはわかるのだけれど。考え方が「時代」の枠の中での反抗っていうんでしょうか。本書が書かれた頃とは時代が変わってしまっている今、意見の大半が陳腐に感じる。

時代が変わっても面白かったり共感できるエッセイは沢山ありますから・・・。こんな風に時代に対抗するような書き方は鮮度が落ちると不味くなってしまうのかな。

いや、共感する人もいると思う。時代を超えた全うな意見だと感じる方も。でも、私はそうは思えなくて。

おっしゃる通りだと思える部分が実は大半ではある。それでも「そうだそうだ」と簡単に頷けない。山本氏が切って捨てている物事や人や社会の在り方の中で何とか生き延びていかねばならぬ身としては、痛快どころか洞察力の浅さと感じてしまう。

なぜ、世の中が悪くなっていったかということに対して、女性にばかり責任を押し付けているようにも感じる。後味の悪い読書になりました。

(2016.4.11)

中川ワニジャズブック  中川ワニ

2016.07.23 音楽   comments 0
中川ワニジャズブック
中川ワニジャズブック中川ワニ

あうん堂本舗

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絶版なんですね・・・
Amazonで高値になっちゃってます(涙)
この本、欲しいのになぁ。

私はお気に入りの喫茶店で読んだのです。
中川ワニさんのお気に入りのジャズを紹介した内容。

レイアウトが美しくて。
佇まいが凛として、もの静かな本。

ああ。欲しいなぁ・・・ 

(2016.4.29)

『古本暮らし』荻原魚雷

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晶文社
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わたしは『菜根譚』は魚返(善雄)訳がいちばん好きだ。

 本の整理をするとき、「もし今この本を持っていなかったとして、百円均一の棚で売っていたら、買うかどうか」と自問する。百円でも買わないなぁ、とおもえるような本なら、迷いなく売る。この方法は、本にかぎらず、衣服や贈答品にも応用できそうだ。「これは百円でも買わんな」というような食器もどんどん捨てることにした。今なら百円ショップでもっといいものが買える。

 なにかしらの制約を自分で決めないときりがない。
 向き不向き、要不要。その見極めはとてもむずかしい。

ペットボトルのダンボール。二リットル×六のものが本やCDの引越用にぴったり。

新しいことをはじめる。それを習得するのに十年かかる。人生の残り時間はあとどのくらいか。そんなことを考えていたら、何もできない。
 あとさき考えずにやりたいことをやる。それがいちばんだ。

 経験上、「文章を書くことによって、心を落ち着かせたい」とおもうようなとき、ようするに、あるていど不幸、不遇なときのほうが、文章に気持ちがこもる。
 そうすると、仕事が順調なときは、あんまりよくないということになる。
 矛盾しているようだが、そうなのだ。

 体力にも個人差があるように、欲望にも個人差がある。でも好奇心や欲望のおもむくままにいかなくなったのは、体力のおとろえとも関係している気もする。

 収入が不安定だと人生設計ができない。その結果、なりゆきまかせになる。なりゆきまかせでいくにしても、なんらかの計算が必要になる。計算ばかりしていると、おもしろみがなくなる。なんの計算もしないと長続きしない。むずかしいところだ。

共感しすぎて、引用だらけになりました。本を読む、本を買う、文章を書く。それで暮していけたら幸せだなと思ったこともあるのだけれど。著者のように雑文書きで生きていくのはなかなか大変。うん、でもこの人の暮らしぶりは好きだなぁ。それにしても最後に引用した一文、突き刺さるほどに他人事じゃないな・・・

以下、本書の中から気になった本を書き抜いてみた。

菜根譚、眼中の人、天野忠随筆選 (ノアコレクション)、一人のオフィス、すこぶる愉快な絶望、軽薄派の発想(吉行)、うらおもて人生録、男性諸君(神吉拓郎)、たたじまいの研究、ジャーナリスト感覚(太田克彦)、悲しい生活(松村)、「ベターホームのスピード料理」、無用のかがやき、旦那の意見(山口瞳)、灰皿抄(永井竜男)、ふつうがえらい(佐野洋子)、神も仏もありませぬ(佐野洋子)、東京的日常(関川夏央)、詩論のバリエーション(荒川洋治)、自分を語るアメリカ(片岡義男)、気晴らしの発見(山村修)、

さて。

同人誌『VIKING』編集人黒田徹さんが挙げていたという「いい作品の条件」
一、作者が「書きたい」と思って書いたもの。二、いやしさを感じさせないもの。三、自分の言葉で書いてあるもの。四、作者の精神が隠れていないもの。以上の四点。
著者はこれにさらに付け加えるなら「なるべく短く」だそうだ。

うん。わかるわかる。そしてこの四点を満たすのは、大抵の場合、作家の処女作もしくは初期の作品である場合が多いんですよね・・・

(2016.4.10)
著者が同業者の先輩に言われた言葉が、やけに耳に痛い。

「自分の言いたいことなんてたった一行でいいんだよ。おまえの原稿は最初から最後までぜんぶ自分のいいたいことばかりだ。それだとおまえのことを知ってるやつならおもしろいかもしれないが、知らない読者には伝わらないよ」

これ・・・自分も思い当たるなぁ・・・

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プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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