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f植物園の巣穴   梨木香歩

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朝日新聞出版
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読み進むほどに「夢」の様相が濃くなって行く。

筋書きは異なるけれど、私もこんな風な夢を見る。
不可解で非科学的でありながら、情景が鮮明で懐かしくて。

ふだん、心の奥底に押し込めているものが、
その存在を暗示するべく、化けて次々と現れる。

右往左往、ひたすらに迷い路を歩き、
疲れ果てて、不吉な出来事にも無感動になりつつ、
じわじわと目覚め始めている過去の幻影に脅かされる。

希望と不安がないまぜになって。
進みたくないけれど、引き返せない・・・・

あなたの心のなかには、隠し扉はありますか?

忘れられるはずもないことを、忘れようとする時に。
記憶を閉じ込めておく秘密の部屋の扉。

鍵をかけて、その鍵も闇に葬って。
その扉も、暗黒の壁のなかに塗りこめて。

けれど。扉への道は、ある日ふたたび、出現する。
消えないもの、消せないものは、必ず持ち主を手招きする。

そして。ずっしりと重く、苦しい筈の再会は。
救いと和解と希望の出会いになる・・・時の癒しの作用で。

迷い疲れた果ての、呆気ないほどの平穏。

長かった道のりを・・・さらに歩んだ道中に犯した罪の数々をも、
慈しむことが出来た時、人は成長し、過去を乗り越えるのかもしれない。 

主人公と同じく。手遅れになる前に、その扉に気づくことができますように。

(2012.1.17)
どこへ連れて行かれるのだろうかと、訝しみながら読みました。
むやみに枝分かれして、無駄に迷わされているように思えた道が、
最後の数頁で、すっと一本に纏まり・・・、思わず息を呑みました。


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彩月さん、こんにちは。

えー、記事と関係ないお話でスミマセン。
道下森さんのところで拝見したのですが、彩月さんのご両親、静岡のご出身でいらっしゃるんですね。なんだか勝手な親近感が・・・(笑)

しかし、豚牛ミックスの肉じゃがには驚きました。何という受容力!(笑)
東の味と西の味、両方入れてしまうというのは、素晴らしい発想です。どっちも、おいしいですもんね。
神仏習合的なフトコロの深さを感じました(笑)今度、嫁に作ってもらおうかな。

なにやら、とりとめのないコメントで、失礼しました。
それでは。
2012.01.19 11:08 | URL | 静磨 #JyN/eAqk [edit]
はい。私も、こっそりと親近感を抱いておりました(笑)
さすがに二人とも、今はあちらの方言で話しませんが。
「遠州弁」は私にも、理解できる言葉だったりします。

「だら」とか「だに」とかって今も使うのでしょうか?

あ。表現が悪かったですかね~。
豚肉の日と、牛肉の日があるっていう意味なんですよ~。
でも。待てよ。はい、両方入っている日もあります(^_-)-☆
いつも・・・ではありませんが。

ぜひ、一度お試しください。
2012.01.19 17:25 | URL | 彩月氷香 #b98C2Btc [edit]


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読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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  • 2012年01月18日 (水)

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