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濁った激流にかかる橋  伊井直行

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講談社
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大きな川に分断された町。
たった一つの橋が繋ぐ左岸と右岸。
そこで生きる人々に容赦なく襲いかかる運命。

いじましくも逞しく、哀しく可笑しい生の営み。

キテレツな話なのにリアリティがあり、とにかく読ませる。
出勤の為、登場人物が橋を渡る場面から始まりますが。これが凄い。
命をかけて通行しなきゃならないような、殺人的な混乱状態。

いや。でも、これ、わかるなぁ。
私も自転車漕いでると人相変わるくらい、必死です。
人と車と自転車の合間を縫って走りつつ、信号のタイミングを逃さない。

そして。隔てる川、というわかりやすい境界線はなくても。
住む地域で分けられている階級というものも、明らかに存在している。

文章による戯画、という印象ですが。
街に暮らすこと、行政のアホさ、人間の哀しいほどの滑稽さが
生き生きと、テンポ良く、多角的に描かれています。

(2012.3.17)
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  • 濁った激流にかかる橋  伊井直行
  • 2012年04月01日 (日)

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