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道化師の蝶  円城 塔

2012.05.19 円城 塔   comments 6
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講談社
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難しいんだろうなぁと覚悟を固めて読み始めました。
著者の経歴とか言動を見てると、いかにも理系な感じで。
私、文学的であろうとも迷宮的な書物は苦手だったりしますし。

あら。でも読み始めてみると。ややっこしくはあるけど。
ディティールがとても素敵。アイデアを捉える銀製の捕虫網とか。
友幸友幸というふざけた名前の摩訶不思議な作家とか。

全体に人物の息づかいは感じられないのだけれど。
それが瑕にはならないというか・・・
無機質で硬質な感触が心地よく、その質感に無理がなく、自然。

言ってみれば。私の苦手な素材で出来た建物。
住みたい感じではないけれど、見惚れてしまうような家。

たぶん。どんなに美術好きでも美術館に住みたいとは思わない。
いや。思うかな・・・思うけどね・・・一生ずっとは厭だよね。
ちょくちょく訪れるには、素晴らしく快適な場所だけど。

うん。そんな感じ。美術館のような空間。
日常ではないけれど。定期的に訪れたい場所。

好みだけで言えば、この雰囲気でもっと短い話を書いて欲しい。
物語の構成を飲み込むのに要する労力が、私みたいな凡人には負担。
理解する努力が面倒になる前に、物語が完結してくれた方が、
余韻や行間を楽しむことができそうな気がする。

まぁ。でも。それをやっちゃうと。
著者の持ち味が生きて来ないのかもしれないな・・・

(2012.4.30)
どこがどうと言い難いながら、この人の作風、好きです。
また読んでみたいと思える作家さんでした。


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こんばんは。
「道化師の蝶」なかなか面白い作品ですよね!
安部公房にもちょっと近いような。
ぼくもドハマりするわけじゃないんですが、決して軽視できない。
というか、なんだかんだで好き?と思える作品でした笑。

USBのデータ、直るといいですね!
2012.05.20 00:03 | URL | #JyN/eAqk [edit]
安部公房・・・確かにちょっと似てるかも。
公房氏よりは優しい印象ですけど。
インパクトは強くないけど、何か好きになれますね。

きっと悪運が強いのでUSBのデータは復活する!
・・・と信じます(笑)
2012.05.20 21:12 | URL | 彩月氷香 #- [edit]
本作わからないなりに言語感覚が面白かったです。

円城さんにはこの路線で突っ走ってほしいです。

円城さんが褒める福永信はさらに意味不明です(笑)
2012.09.25 22:15 | URL | トトラ #- [edit]
独特の世界観がありますよね。
この人はたぶん、基本的には変わらないんじゃないでしょうか。
福永信さん・・・気になりますね。一度チャレンジしてみます。
2012.09.27 10:42 | URL | 彩月氷香 #- [edit]
RTで回ってきた言及を読んで、久しぶりに「円城塔、いい加減に放置せずに読もうや」的、心のなかの訴えに突き動かされつつあるのですが、しかしあと一歩が足りないので、ただ今、円城塔のレヴュー探ししていましたら、彩月氷香さんの2つのレヴュー読んで、よし、読もう!とただ今決意しますた。
2014.04.30 13:25 | URL | Medeski #/02qLiNA [edit]
わぁぁぁ〜。ありがとうございます。
これを読んで、読む決意をしてくださったなんて嬉しいです!

あと・・・イケ図々しいですが。
自分自身、この記事を読み返して「いいなぁ」と思いました(笑)

こんな風に拙い言葉で一生懸命、
感じたことを伝えようとしてたことがあったんだなぁ。
そして、そう思えたことが、今の私にとって救いです・・・

パソコン閉じていたので、返事遅くなっちゃってごめんなさい。
とてもとても、私を勇気づけて下さるコメント、
今、ジーンと胸に響いております。感謝。
2014.05.06 19:38 | URL | 彩月氷香 #- [edit]


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  • 2012年05月19日 (土)

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