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諷刺画で読む十八世紀イギリス ホガースとその時代  小林章夫 ・齊藤貴子

2012.08.14 英国   comments 2
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朝日選書
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「ジン横丁」「残酷の四段階」「ビフォー・アフター」
「娼婦一代記」「放蕩息子一代記」・・・ホガースの代表作。

諷刺画といっても、物語風の連作だったりもするのですが。
タイトルを見るだけで予想がつく通り、猥雑・悲惨な民衆の生活。
いや・・・転落記とでもいいましょうか。

私また、うっかりなもので。
副題の「ホガースとその時代」ってところを見落してました。
で。ホガースさんを存じ上げなかったのですが。

うーん。面白い人です。面白い絵です。上手いと思います。
けれど正直、好きではない・・・かな。
実物をみないとわからないんですけどね、絵って。

笑えたのは。
18世紀イギリスって現代日本とさして変わんないな〜ってトコ。
とくに政治と民衆の構図と来たら。あーあー。歴史は繰り返す。
消費税をあげようとした政治家が云々かんぬんの辺り、特に。

他に、いじめ、虐待、性風俗、アル中。

オカシイんだか、情けないんだか。
まぁ人間なんて、どっちみちどうしようもないモンだ、と。

ホガースさんは民衆の道徳意識を高めたくて描いたらしいですが。
えーと。効果はあったのでしょうか、大いに疑問です。

私だったら汚いものを反面教師にするより、
美しいものに憧れて向上心を抱く方が良いと思いますが・・・

だいたいにおいて、「お前らこうなりたくないだろ〜」的な、
まるで脅しのような図柄って好きになれないんです。
道徳といわず、悪趣味なユーモアと思った方が受け入れられる。

というわけで、どうもホガース氏に共感できずに読了。

18世紀イギリスの大衆を知るには良い本だと思います。
共著ということで斉藤氏がホガースとその作品に関する部分を書き、
小林氏が彼の絵を通じて見たイギリスの姿を書いたのだそうです。

で。どちらの方の論調なのかが明確でないのですが。
ホガースを褒める褒める!ついには「イギリス絵画の父」とまで。

風刺画というジャンルに属するために不当に低評価だというのは。
まぁ・・・わかりますけど・・・それほどでしょうか?
やはり品位がないように思えるのですよね・・・私には。

シュリンプガールという肖像画を激賞されていますが、
私にはこれも良さがわからないんですよねぇ。

ホガースに肩入れし過ぎなのがちょっと気になるというか、残念。
あまり褒めると余計に懐疑的になってしまうので。
もうちょっと、そこのところ抑えて欲しかったかなぁ。

でも。そこを除けば参考になるところの多い書物でした。

歴史的な面でも。自分の好みとしてイギリスの表を見がちなので。
紳士の社会の裏側を見るというのも、ちょっと新鮮でした。
絵がふんだんに掲載されているのも良いですね。

(2012.7.10)
儲けることにも貪欲だった人ですが。
捨てられた子供たちのための育児院を作ったり・・・
うん。いい意味でやはり、この人は芸術家というよりも、
商業画家だったと思います。


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不勉強でこの画家の存在を知りませんでした。
ので画像検索ww
風刺画家の異名通り。上手いんだけど重厚さはなく。
どちらかと言えば軽い感じですね。
なんとなくイラストレーターの走りのような気がします。
なので商業画家という指摘は的を得ていると思いますよ^^)/
2012.08.15 12:44 | URL | waravino #- [edit]
ネットがあると、こういうとき便利ですね(^_-)-☆
イラストレーターの走り、というのは言い得て妙ですね〜
waravinoさまに賛同して頂いて、なんかホッとしました。
2012.08.15 19:35 | URL | 彩月氷香 #- [edit]


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  • 2012年08月14日 (火)

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