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クラシック悪魔の辞典(完全版)   鈴木淳史

Posted by 彩月氷香 on 13.2012 音楽   6 comments   0 trackback
489691595X(新書y)

洋泉社

(絶版のため画像なし)



なんというか、まぁ。
かなりキツめのブラックユーモアで綴る、
クラシック関連用語集・・・といったところ。

ある程度、クラシックに通じてないとわからないかな?
私は結構ツボにハマって苦笑いしながら読みました。
うん。面白いです。思わずニヤニヤ。

もしかしたら、真面目なクラシック音楽ファンだったら。
そーんなことは無いっ!!とアタマに来る部分もある・・・?

さて、どうなんでしょうか。
私が気に入ったところを少しピックアップしてみます。

コンサートマスター
三流指揮者を指揮台に置きながら、
二流の指揮を執り行う、一流のヴァイオリン奏者。

オペラ
視覚と聴覚が交差する過剰文化バロックが生んだ最大の功績。すなわち大袈裟で理不尽で余計なものでいっぱいのスペクタクル。素朴に過ぎる男役と、自らの屈折を素朴に受け入れ過ぎている女役とが、大声を張り上げながら抱擁するなど、きわめて肌寒いものを、胸を熱くして鑑賞しなければならないもの。

協奏曲
名人芸と形式とを、無理に同棲させることによってできた子ども。

高級感
つねに高みを望むことで得られる貧しさの実感。

最後の巨匠
毎年、一定の数だけ量産されるもの。

ホメホメ系評論家
業界の活性のためにウソを書き続ける誠実な書き手。とにかく、どんな演奏家からでも、その才能と魅力を発掘する卓抜な能力があり、業界を盛り立てていこうとする、まるで何かに取り憑かれたように、ポジティブな姿勢が特徴の職人。

駄盤
コレクターの間において、百枚持っていると同情されるが、千枚持っていると尊敬されるもの。

第九
年末になると発生する粗悪品の露天販売。

ブラームス
ネチネチグチョグチョとした感情の吐露を、理路整然と話す老紳士

あのっ。最後のブラームスはヒドイと思いますっ!
私、ブラームスが好きなんで・・・でも当たってる(笑)

この調子なので、どれほど吉田秀和氏もこき下ろされるのかと
ちょっとビクビクしながら読みましたが。

日本でもっとも優れた批評家のひとりであり、
もしかしたら、唯一の音楽評論家なのではないかと思う。

(もっと長いですが一部を抜粋しました)

やはりねぇ。吉田秀和氏は、別格ですよねぇ・・・
クラシック評論界では神の如く崇められていましたが、
文学として通用する魅力ある文章を書いた人でもありました。

私の深く深く敬愛する評論家なのです。

なんだかんだ言って。
鈴木氏の毒舌はクラシック音楽への愛で満ちていると思います。

(2012.10.31)
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ビアスのクラシック版ですかー。
悪魔の辞典、読んだことないんですよね。
レベルの高い皮肉って、どこかかっこいいというか、おしゃれだよなぁと最近感じています。毒突いても許されるような、妙な説得力のハイセンスさがいいですね。

2012.11.14 00:20 | URL | #JyN/eAqk [edit]
そういえば。私もピアス、部分的にしか読んでない・・・
毒を盛って毒を制す、じゃないけど。
毒によって洗い流されるものもあるような気がします。
毒を吐いても様になるのってカッコいいですよね。憧れます。

うわー。毒が三つもならんだ〜。なんか壮観(笑)
2012.11.14 20:25 | URL | 彩月氷香 #- [edit]
どうも、ご無沙汰しております。

ビアスの文庫版のは持ってますが、
クラシックの『悪魔の辞典』ってのもあったんですね。

まあ、クラシック知識は大してありませんが、
ブラックなユーモアって割と好きなので
とても読んでみたいです。が、絶版ですか。

ちょっと古本屋か図書館でも漁ってみようかと思います。

それにしても、ブラームスは酷い(笑)
そして、第九も相当だと思います。俺はあれ好きなんですが。
地味にコンマスもヒドイ気がします。
一流の指揮者はどこに行ったんですか?

人物だとサティとかワーグナーとかどういう風に書かれてるんだろう……。
しかし、一番気になるのはやはりモーツァルトですかね。
「ベーズレちゃん」が辞典の項目として載ってたらちょっと笑います。

ああ、それと「最後の巨匠」は合っているかと(笑)
クラシックに限った話ではなさそうですが。
2012.11.14 21:19 | URL | 奇堂 #Td7kBfVo [edit]
ぜひぜひ。この人の本はどれも面白いです。
この本ならクラシックに通じてなくても楽しめると思います。
しかし、やっぱマニアック過ぎるんかな〜

ブラームス以上に、ヒドイのありましたよ(笑)
精神病のオタクみたいに書かれてたの・・・誰だっけ?

私も、第九は好きですよ。第九そのものっていうより。
たぶん、その扱われ方に皮肉を言いたかったンじゃないかな。

モーツァルトはオシャレな表現でしたよ。
きっと著者はモーツアルトが好きなんだなと感じました。
ビミョウに好き嫌いが窺われるところも面白いです。
全然、公平じゃないんですよね〜。

「最後の巨匠」は確かに全てのジャンルに共通しますね(笑)
2012.11.14 22:13 | URL | 彩月氷香 #- [edit]
こんにちは。
まあ、ブラームスは人間的には相当問題があったようですからね。
極度の人間嫌いだったし、
婚約しておいて突然破談にしたり、
友人知人ともしょっちゅういさかいを起こしていました。
普通の社会生活が送れない人だったみたいです。
いっぽうで若い音楽家を経済的に支援する一面もありました。

そしてその音楽は最高に素晴らしい・・・。
2012.11.15 22:47 | URL | 木曽のあばら屋 #JyN/eAqk [edit]
木曽のあばら屋さまもブラームスがお好きですか?
(あら、サガンみたいになっちゃったわ・・・)

作曲家に寄らず芸術家は大抵、円満な性格ではないですよね。
人格破綻ぎみの人の方が、私は好きです(笑)

只今、個人的にブラームス週間でありまして。
一日中、ブラームスがBGMになっております。

交響曲ならば4番、ピアノ協奏曲なら2番、
ヴァイオリン協奏曲と間奏曲集、4つのバラード。

この辺りが好みです。




人間的には相当問題があったようですからね。
> 極度の人間嫌いだったし、
> 婚約しておいて突然破談にしたり、
> 友人知人ともしょっちゅういさかいを起こしていました。
> 普通の社会生活が送れない人だったみたいです。
> いっぽうで若い音楽家を経済的に支援する一面もありました。
>
> そしてその音楽は最高に素晴らしい・・・。
2012.11.16 14:07 | URL | 彩月氷香 #b98C2Btc [edit]


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  • 2012年11月13日 (火)

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