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星のあひびき  丸谷才一

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集英社
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丸谷才一氏の文章は気持ちがよい。
闊達でのびのびしていながら、すっきりしている。

文章ということで私が好きなものは?と考えると。
幸田文、森茉莉、村上春樹、吉田秀和、串田孫一。

他にもあると思うけれど、パッと浮かぶのはこの辺り。
いずれの作家も、どちらかというと小説より随筆の方が好きだ。

で、何が言いたいかというと。
丸谷才一氏の文章はそこまで積極的に好きなわけではなくて、
それでも、とても読み心地が良くて、あ、やっぱり好きだ!

氏の視線が好きなんだな、と思う。
温かさと鋭さが同居して、そこにトボケた味もある。
教養と知性が背景にしっかりあるけれど、堅苦しくなくて。

書評としては、いちばん好きかもしれない。
はい、この本の大半は書評もしくは本に関する話です。

交友関係の豪華さも魅力のひとつですが。
故人の思い出をまことに美しく語る人だと感心する。

飾らない、浸らない。だからとて、冷淡ではない。
死者も今、すぐそこに居るかのように生き生きと描き出す。
その姿は華やいでいて、けれどさりげない。

こういうところが、「気持ちがよい」のだ。

読書の幅の広さにも驚かされるが。
さらに彼が好きな本が悉く、自分のお気に入りに重なるという僥倖。
引用される文からしても、好みが近いのだろうと思われる。

となると、未読の本も勢い込んで読みたくなってくるというもの。
ああ、また読みたい本が増えちゃったなぁ・・・

(2013.1.23)
本書のおかげで、以下の本が読みたい本リストに追加されました。

池澤夏樹「風神帖」
河合祥一郎「ハムレットは太っていた!」
野崎歓「ジャン・ルノワール 越境する映画」
高橋潤二郎「鑑賞 経営寓句」
ミルチャ・エリアーデ「マイトレイ」
福原義春「ぼくの複線人生」
リック・ゲコスキー「トールキンのガウン」
井上ひさし「ふふふふ」「父と暮らせば」「雨」
小島正二郎「小説 永井荷風」
スティーグ・ラーソン「ミレニアム」
大野晋「源氏物語のもののあはれ」
丸谷才一「輝く日の宮」「樹影譚」「笹まくら」

それと。吉田秀和全集をいつか絶対に買おうと思いました。
あと・・・この本自体も持っておきたいです。
吉行淳之介や川村二郎について書いた文章がとても好きなので。
(こんな風に人を思い出したい、こんな風に人に思い出されたい。)
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  • 2013年02月09日 (土)

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