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中二階   ニコルソン・ベイカー

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訳者あとがきにある「極小(ナノ)文学」という形容が相応しい。
話は靴ひもに始まり、靴ひもに終わる。
主人公の昼休みの行動と思考を逐一、細密に描いているだけなのだ。

小説の可能性を考えた時、こういう具合のものを思い浮かべたことがある。
ただ実現させたら、えらく退屈だろうなと思った。
(書く側としては楽しいんだけど・・・誰も最後まで読んでくれそうにない)

この作品は退屈ではないが、正直なところ些か面倒くさい。
注釈で派手に遊ぶ点が面白さでもあるのだが、読み辛い。
(でも脳内を再現しようとするとこうならざるを得ないか?)。
頁で分断されてしまい、何度も行きつ戻りつしなくてはならない。

私は基本的にせっかちな性分であるので、一直線に読みたいのだ。
しかし日常の瑣末な出来事を延々と細密に描写しながら、
読者を飽きさせないのは大したものだと素直に感心する。

主人公の目線でありながら主人公が不在な印象の、不思議な小説。

(2013.1.31)
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  • 2013年03月09日 (土)

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