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つぶやき集 2013年8月(5)

ためらいもなく力強く発せられる言葉よりも。自分の言葉が誰かを傷つけてしまうことを予感しつつ、そっと差し出される言葉の方が好きだ。もちろん、力強さの裏に思いやりがないとは必ずしも限らないのだけれど。そして、ためらうことが優しさとも限らない。結局、強くても弱くても言葉は諸刃の剣だ。

力強い断定的な言葉になぜか救われることもあるし、思いやりでくるまれた柔らかい言葉にどうしようもなく傷つくこともある。

嫌いになる値打ちさえないと思う自分のこと。でもそんなことを口に出来るなら、その図々しさこそ値打ちもの。

私について語るとき。知人が森茉莉の名を出すことが近頃、続いた。はっきり似ていると言われたわけではなく。何か私を見ていると森茉莉を思い浮かべてしまうらしい。喜んでいいのか哀しむべきなのか。一人ならば気にしないけれど、三人もが口にすると。その意味をふと考えてしまう。

他人の心を美しく見ることのできる人が、世の中にはいるのだということに。時々、ハッとして驚かされる。その逆で、他人の心の汚点ばかり目敏く見つける人もいる。同じものを見ても、美を見出すか、醜を見出すか。どちらが正解でもなくて。たぶんどちらも不完全ながらに正解なのだという気がする。

美しい面ばかり見ようとする人も信用し難いし。汚点探しが上手過ぎる人を好きになるのは無理な話だし。けれど自分が見られる側になったときは、美点を見つけて貰えた方が嬉しいには違いなく。大抵、自分では気付いていない点だから、疑い深く眺め直す。残念ながら、やはり自分の目には美しく見えない。

それでも。美しく見てくれたということだけを、有り難く思って。大切にその言葉を胸にしまっておく。お世辞だとか、相手方の勘違いだとか。そう決めつけて撥ね除けるよりも。思いがけなく、すてきな贈り物を頂いたのだと考えて。素直に受け取りたい。



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  • 2013年10月29日 (火)

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