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青嵐の譜  天野純希

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集英社
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蒙古襲来、ってそういえば、歴史で習ったなぁ。

元軍が野蛮で残酷で。
二度の襲来があって。
神風(っていうか台風だよね?)が吹いて。

と、何故か絵巻の一部分なのか、怖いカオの武人の横顔。
・・・なんでだろうっていうくらい、鮮明に浮かんできた。

とりあえず、闘いの日々である。
血腥いシーンが続くので、ちょっと疲れた。
それを吹き飛ばす希望や明るさのある物語に仕上がってはいるんだけど、
やっぱり、私、こういうの苦手なんだろうな。

個人の殺人の生々しさの描写には耐えられるのに、
大量虐殺の場面には、心底、神経が疲弊してしまう。
人類が幾度も幾度も経験してきた現実なのだということを、
実感させられるからかもしれない。

幼馴染の男2人、女1人の成長物語でもある。
元寇のさなか、運命に翻弄されつつ、それぞれ、異なる道を歩んでゆく。

絵師を目指すも異国の軍で闘うはめになる男、
復讐の鬼となって闘い続ける男、
二人の無事を祈りながら旅の一座に加わって笛を吹く女。

何だかんだ言って、なかなか、充分に楽しめた。
エンターテイメント要素の強い、かといって、おふざけの過ぎない、
バランスの良い時代小説なんだと思う。

でも改めて再確認させられたのは、時代小説というジャンルは
私はやはり、性に合わないんだなぁと。

出来が良かった(→上から目線!)小説でも、いまいち満足しなくて、
なんでなんだろう、世界観に同化しづらいというのか・・・。
戦争が、大嫌いなんだね、早い話。
どうしても、闘いを美化している面があるでしょう?

それをも楽しめる自分がいて、
そういう、人間の娯楽の幅の広さが悲しいのかも。

いや、そんな道徳的な理屈を考えてるわけでもないんだけどな。
戦争がテーマのものが特に苦手かというとそうでもないんだし。
時代小説の中の戦闘、が苦手らしいの。
仕方ないよね。無理に好きになる必要もないよね。

時代小説と自分の心に横たわる溝、の訳を分析してみたい気もする。
何かあるんだよ、きっと。

(2010.5.26)
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時々、写真や雑記も。

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  • 青嵐の譜  天野純希
  • 2010年05月30日 (日)

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