スタープレイヤー 恒川光太郎
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あれ? いつもと違う。
著者の何とも言えない不気味に美しい世界が好きなのですが。
なんか、これは・・・ゲーム小説っぽいです。
面白いですし。所々に独特な感性が顔を覗かせますが。
「恒川さんにしか書けない」と感じさせる雰囲気はなくて。
こうゆうの書くラノベ作家がゴロゴロいそう、という印象。
いえ。それでも。もう一度言いますが、面白かったです。
恒川氏のファンは、きっと違和感を感じられるでしょうね・・・
私も、これはこれでもアリだと思うのですが。
この路線に行っちゃったら、淋しいなと感じます。
独特の陰影を纏った異世界の魔力が感じられない・・・
小綺麗に、こぢんまりと、まとまっちゃってる。
それでも、どこか。
ヒトを見る目線の、突き放したような距離感とでもいうのでしょうか?
白けているのでもなく、理性で抑えているのでもない、
もっとしぶとい諦念というか、開き直りというか・・・
えーと。うまく表現できないのですが。
著者の「人間」の描き方が何だか、やっぱり、好きですね。
だけど。だけど。消化不良。迫力不足。
(2015.3.9)
10個、願いが叶うとしたら。私は何を願うかな・・・
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