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潜水服は蝶の夢を見る  ジャン=ドミニック・ボービー

Posted by 彩月氷香 on 12.2016 その他 翻訳ミステリ   0 comments   0 trackback
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以前から、ずっと。なんとはなしに、フランス人の感覚が馴染まないと思っていましたが。気のせいだったのでしょうか。近頃は妙に親しみを覚えます。いえ。言い直しましょう。私には無い、もしくは薄い要素で構成されてはいますが、憧れや共感を抱くことができるようになりました。

この作品は映画化もされているのですね。全く予備知識なく読み始めて、著者の身に起こったことと、この本の成り立ちに吃驚しました。実は彼が「書いて」はいないのだけれど。間違いなく、これは彼の「文章」なのです。

あとがきにある言葉の一つ、「魂のエレガンス」。この語だけ抜き出すと、とんでもなく気障に感じられますが。本書を読んでいると違和感がなく、しっくり来る。これ以上にぴったりな表現はないと思えます。

軽やかな。洒脱な。優美な。シニカルな面が見えても、あくまでもサラリとして。足取りの美しさというのか、抜群のリズム感というのか。余白がピタリと決まっているというのか。そして、そんなにもお洒落なのに、厭味がない。

私だったら。彼と同じ状況に陥った時に、このように美しく、心を遊ばせることが出来るだろうか。

 僕は旅が好きだった。そして幸運にも、これまでにさまざまな景色や、香りや、興奮を、胸の中にためてくることができた。おかげで、ただ青灰色の空を見つめているしかないここでの日々にも、その思い出をもとに、再び旅立つことができる。


(2015.11.3)
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  • 2016年03月12日 (土)

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