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上質なものを少しだけ持つ生活  加藤ゑみ子

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ディスカヴァー・トゥエンティワン
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感想なし。引用だけです。

 もし、感性のよい人が、上質でないものに触れ、馴れようとすると、常に違和感を感じることとなり、それによって心身ともにストレスを蒙ることになります。でも、もっと怖いのは、それに馴れてしまうことです。生活行為は習慣性をもつものですから、上質でないもの、不都合なものでも、馴れてしまえば不具合感は薄れていきます。感性は、こうして鈍っていくのです。

 一般に、ものを選ぶときの基準は、便利で長く役に立ち、手入れに手間がかからず、安価なもの、というところでしょう。けれども、上質なものをもつ生活では、「美しいもの」というキーワードが必要です。品格のある美しさです。自分に品格を求めるなら、もつものもまた品格のあるものでなければなりません。
 これは、いわゆる高級品でなければいけないということではありません。高級品であることと品格のあることはまったく別のことです。

 上質なものは結果として、贅沢なものになりがちです。したがって、すべてが上質であるというのは、「何でもそろっております」という「もの自慢」になる恐れもはらんでいます。実は、「少しだけもつ」ということに大きな意味があります。
 まずは自分の生活をできるだけシンプルに構成しようと考えてみることから始めます。シンプルにするということは、あれやこれやと多様化した生活を想像して、それらのすべてに対応したものをもとうとしないことです。

 たとえば、ふだん着というと、汚れてもよい「楽な服」を着ようとしがちですが、そうではなくて、自分によく似合うおしゃれな服三着くらいをふだん着とします。いつ誰に会っても、いいわけしないで堂々としていられる服です。とはいえ、ふだん着ですからオフィシャルな雰囲気のものではありません。

 必要とするものを少なくすることで、選ぶ人の個性や特徴が浮き立ちます。数は少なくても知恵と工夫で、「ことが足りる」。そこにものと人との一体感が生まれます。

 上質のものから美しい生活を創造する、つまり、日常生活における「自分文化」をつくることができます。

経済的には十分に豊かなのに貧しい人、ひとことでいえば品性に欠ける人もたくさんいます。
 もし、この貧しさから脱出したいと望むならば、あなたの「ほしいものリスト」から見栄や流行によって選ばれたものを削除していく必要があります。
 と同時に、手間がかかる行為を排除することによって、生活から無駄を省こうという考えも捨てるべきでしょう。
 身のほどを知りつつ美意識を高めること、経済社会に流されることなく、「本物」を身のまわりに整えていくこと、互いに尊敬し合える人との関わりを広げていくこと、それが上質な生活をつくります。

 自分の身のまわりに置くもの、使うもの選びは、十分に意識的であるべきです。すると、買うべきもの、もちたいものが、それほど多くはないことに気がつくでしょう。感性を鈍いままにしている人に限って、持ちものが多いといえるかもしれません。 
 ただし、どんなにものの多い、足の踏み場もないような部屋であっても、もし、それらのもののテイストが統一されている場合は、さほど見苦しくは感じられません。たいていの場合、趣味に統一がなく、ちぐはぐなために見苦しいのです。


 収納の大原則・・・ストック収納と使う収納を分ける
 上手な収納のポイント・・・ストックでなくフロー(出し入れ)

ストック収納の三つの原則
 1 補充の必要の有無がひと目でわかるようにならべる
 2 同じ種類をまとめて並べる
 3 箱にいれず、ものの姿のまま収納する

カーペットやカーテンの選び方
 古びても美しさが保てるもの、退色、風合いや色柄の衰えに耐えうるものを選ぶ。

「磨くこと」
水栓金具やガラス類がピカピカであることで、空間が輝く

 丁寧にものを扱っていても、意識がふとそこから離れたとき、ものは壊れます。掃除を無視したい気持ちは退屈な繰り返しの行為だからです。
 けれども、同じことを繰り返すように見えて、実は、毎回異なっています。そして、この「繰り返す」習慣は自分を躾け、洗練し、極める基本中の基本といえるものです。

 一般に「定番」と呼ばれるものが、あなたの定番となるわけではありません。たとえば、ベージュの丸首のツインニットが誰にでも似合うわけではありません。Vあきのカーディガンのほうが似合う人もいれば、色は黒のほうが似合う人もいます。定番を美しく着こなすには、まず自分に似合う色と形を見つけることがポイントです。

 ボトムスは微妙なスカート丈、タイトかセミタイトかフレアーかなど、自分にもっとも似合う形をできるだけ早く見つけることです。特に、スカート丈は、自分の体型に合わせて統一します。流行よりも、もっとも自分の脚が美しく見える丈であるほうがずっと幸せな気分になれます。

 コーディネイトでは、ジャケット、セーター、スカートの形と丈のバランスが非常に重要になってきますが、それぞれの丈を自分の体型にもっとも似合うものに統一することによって、何種類ものスカートやジャケットをそろえる必要がなくなります。

 書類を束ねるのに輪ゴムでなく、リボンで結ぶ。
時間はかかるけれど、見苦しくなく、豊かな気持ちになれる。

 たとえば、雑貨や台所用品。そのうち納得のいくものが見つかるまでなどと言いながら、百円ショップで買ったものが十年以上もってしまったりします。はじめから十年二十年使うことを前提に、良質なものをもつようにすることです。

 カラフルなプラスチックのものはやめること。耐久性のある道具の色はひとつに決めるのがポイントです。白に限定しておくほうが使うとき気持ちが落ち着きます。
 

 一番好きな章は 「限られた時間を、自分を「つくる」ことに費やす」
全文引用しちゃいますね。

 自分を知らないがゆえの「自分探し」にかかる時間、費用、エネルギー(気力)、そして他人への迷惑(つまり、他人があなたに対して費やす時間、費用、エネルギー)には、計り知れないものがあります。
 ところがそうまでしても、自分が見つかるとは限りません。では、自分を「つくる」ことならどうでしょう。一生かけても自分は探せないかもしれませんが、「自分をつくる」と考えれば、具体的な時間や費用の節約方法を使いこなすことができます。
 つまり自分をつくるために必要なことには贅沢に時間やお金やエネルギーをかけ、そうでないことはできるだけ簡略化していくのです。
 
 やみくもな節約や合理化は、お金にあかせて浪費と同様、人生を豊かにはしてくれません。休養、くつろぎ、創造力を豊かにしてくれる遊び、何もしない時間・・・それらは、決して無駄ではありません。
 わたくしたちが過ごす毎日毎日、一瞬一瞬の連なり、それが人生を形づくります。お金の無駄づかいなら、あとで稼いで取り戻すこともできますが、無駄に使われた時間を取り戻すことは誰にもできません。
 上質な人生を生きるということは、わたくしたちに与えられた時間を、無駄なく、上質な生活行為にあてること、磨かれた感性とともに美しく過ごす時間に変えることです。 

 時間がないという嘆きをよく聞きますが、誰もが二十四時間、平等に時間をもっています。そして、それを使う主役は常に自分自身です。誰と共有するか、どのように共有するか、何をするか、それを決めているのは、ほかならぬ自分自身です。
 ところがそのなかには好まないことでありながら受け入れるしかないこと(一般には仕事や日常生活のわずらわしい雑事)がたくさんあるので、それが、自分の好きに使える時間がないという嘆きになります。
 
 何であれやると決めた以上は自分で選んでやっていることであると思って積極的に取り組むことで、充実感をもって過ごすことができるはず。

 まずは、二十四時間すべてが自分の時間だと、はっきり認識。
 その上で、しなくてはならない面倒に思えることを、当然のこととして受け止める。
 そして、良い索、楽しくなる方法、簡単にすませる方法を考える。
 いやなこともそれを工夫する方法を考えることで脳の活性化につながり、上質な時間に。

 上質な時間は持つものではなく、「つくる」もの。楽しい一日を夢見ても向こうからやってこない。
日常の些細なことからも自分でつくることが出来る。


(2015.10.31)
共感しすぎるのです。「美」と「暮らし」の関係についての加藤女史の言葉が。ああ、こうありたい。でも正直、高過ぎる理想は揺らいで消えてしまうので・・・。この本を手元に置いて、繰り返し読み返して蘇らせたい。
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  • 2016年03月10日 (木)

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