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隣りの女  向田邦子

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文春文庫
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五つの短篇。
どれも、自分と似てはいないのに、
よく「わかる」と思える女が登場する。

ほんとうに若い時にはわからないのだろう。
いいえ、わかりたくないというのが正しい。

同じ題材をきっと向田邦子以外の人が描いたら。
目を背けたくなっただろうな・・・

時々、私は「女」が嫌いなんだなと実感する。
自己嫌悪はそこには含まれていない。
いや、言い切ってしまうとそれも嘘になる。

「女らしさ」と言っても色々な側面があって。
いくつかの「面」としては私も持っている。

だけど、何か欠けていて。その欠落している部分こそが、
「女」の芯というか、本質のような気がしている。

学校も職場も女だらけ・・・という人生で。
女性はもう見飽きました(笑)
やっぱり、イヤだなぁ、女って。

あはは。何が言いたいんだっけ。
自分には欠けている女らしさを見ると、怖くなる?
怖いっていうか、哀しいっていうか・・・
うーん、やっぱり怖い、のかな。

曲がりなりにもそこそこの年月を女として生きてきて。
女の気持ちはわかるのですね、さすがに。
だけど、他人事のように一歩離れている。

外から観察した「女」なのだな。
自分の内側にある「女」ではない。

正確に言えば。
自分の中の「女」と共鳴する部分もないわけではないけれど。

なにか。ずっと。幼い時から。
女の人の中にある、いちばん「女」な部分が怖かった。
それが具体的にどういうものかは言えないけれど。
察知する瞬間があって・・・

私にはそれがない、と断言しても良いものか。
あると思いたくないだけかもしれない。

「女」を内側から描くと、恐ろしいことになる。
(あ、読み手の私にとって、ということです)

向田邦子はちゃんと、外からも見ている。
だから、私は彼女の小説ならば気持ちよく読める。

かなり濃い「女」なんだけどなぁ(笑)

下手くそな言い方になるけれど。
向田邦子は自分の中の「女」に溺れていなくて、
でも「女」から逃げてもいない。

ほんとうに。格好いい女性でした。

(2016.6.21)
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  • 隣りの女  向田邦子
  • 2016年10月16日 (日)

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