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猫たちの森  アキフ・ピリンチ

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早川書房
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気軽な猫ミステリーではないのです。

ええ。正直。重いんですよ。
人間の罪深さを猫に教えられるというね・・・

可愛いだけの猫じゃない、どころか。
可愛さの欠片もないナマイキ猫のフランシス。
超毒舌。超わがまま。自由気侭。

でも。妙に文化的、哲学的。
ショーペンハウアーを愛読し。
ワーグナーとマーラーが好き。

というのも。
飼い主が多々難あり(見た目・性格)なれど。
文化と学問と哲学に開かれた知性の持ち主で。
やはり、猫も飼い主に似るわけですね。

その幸せな生活が。
飼い主に恋人が出来たことで終わる。

家出したフランシスを待ち受けていたのは。
残虐過ぎる、猫連続殺人。
あ、違った。連続殺猫。

その謎を解くべく、
自らの死の予感にも屈せず調査するフランシス。

いや。怖い。
哀しい。

正直、もうちょっと楽しい気分になりたいです。
せっかくの(?)フランシスの軽薄なキャラが生きない。
主題が重過ぎて・・・ なんだか辛い。

ま、でもね。最後の最後には。
あ。さすが、フランシスだねー。
転んでもタダじゃ起きないってまさにコレ!

・・・と。
感心しつつも、多いに呆れ返れます。

それでホッとするというか、救われるのだけれど。
猫好きさんほど、やるせない気持ちになるストーリーかも。

動機や犯人像が、読んでいて「しんどい」のです。
でも、フランシスのキャラクターは最高。大好き!

彼が引用するショーペンハウアーも傑作です。
引用する場面と語が絶妙にマッチしています。

続きも読みたいけれども、翻訳されないかしら?
されないだろうな・・・

(8作まで出てるらしいです)

(2017.10.5)
私、この本を読んで再確認しました。
キャラクターに惚れ込むと、ストーリーを無視する自分の性格。
その人(今回は猫ですが)に出会うために読み続けられる。
ええ。作品の完成度が巻を重ねるごとに低下しようとも。
幸い、そこまで気に入るキャラクターは稀です。
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  • 猫たちの森  アキフ・ピリンチ
  • 2018年03月06日 (火)

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