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家なき鳥   グロリア・ウィーラン

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心の鮮度が落ちている人に贈りたい。

この本を読んだ時の私がまさにそうでした。
生きるのが厭になったとか、死にたい訳ではないけれど。
ずっと。こうして耐えて耐えて耐える日々が続くのだな、と。

小さな楽しみを見つけることはできるとは思うけれど。
その楽しみの質や輝きも、どんどん落ちて行く気がして。

簡単に言えば。疲れてる。疲れ過ぎてる・・・心が。
降り積もる疲労と日々闘っていて。もう、うんざりしてる。

そう。そんな人に、ぜひ読んでもらいたい。

自分の身の上に起こる出来事は変わらなくても。
それをどう受け止めるか、感じるかは変えられるのです。

心の持ち様、と言ってしまえば何てことはないけれど。
その心を支える柱だか芯だかが折れている人が多い気がする。

主人公は。見たこともない男の元へ嫁がされる。
たった13歳。しかも相手は持参金目当て。
貧困ゆえの不幸、ここに極まれり・・・という展開。

それでも。主人公の少女の心は歪みません。僻みません。
妬んだり、憎んでも良さそうな相手に対しても優しさを保ち。
かと言って、天使のように善の心に溢れているわけでもない。

不満、悔しさ、哀しさ、淋しさ、虚しさ。
当然抱くべき気持ちは彼女の心にも生まれます。
ただ、それを育てることはしない。

自分が抱いている負の感情を押し殺すのはマズイ。
あるものはあるものと認めるしかありません。
その上で、それらに養分を与えることはしない。

恵まれない境遇でも、できる限り自分のやりたいことをする。
自分の好きなこと、自分にとって楽しいことを精一杯。
嫌いだけれどやらなければならないことも手抜きせずにやる。

泣くし。落ち込む。でも腐らない。

そりゃ。幸せになれますよ。なりますよ。ね。
こんな真っ直ぐな心が私にあるとは思えないけれど。
読み終えたあと、心がふわっと軽くなっていました。

まるで。爽やかな風が吹き抜けて。
心に積もった塵を吹き飛ばしていってくれたよう。
さらに、小さな可愛い置き土産も残して。

(2017.12.2)

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  • 2018年04月21日 (土)

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