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『永遠のおでかけ』益田ミリ

4620324906毎日新聞出版
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なんか、ちょっとフクザツ・・・

えっと。えーっと。えっとえっとえっと。
ごめんなさい!!!!

内容をなーんにも、覚えていません。
いや違う。嘘だ。

忘れてしまいたかったのかもしれない。
うん。本当は覚えている。

著者のね、お父様が亡くなるまでのエッセイ。
なんかね。ミリさんらしいんだよね。

淡々として。サラリとしてるけど沁みる。

私は。この本を読んだ半年後に父を亡くしました。
そのことを。この本を読んだ時は予想もしていなくて。
いつかは私にも訪れるだろうけど、まだ遠いと思ってた。

心構えを教えられる、という感じではなかった。
大切な人を亡くす前後のエピソードと心模様。
とても、とても、正直に描かれた心の揺れ。

それは今読み返した方が共感できるかもしれない。

ただ。私にはミリさんの哀しみが案外「薄く」思えて。
私だったら。もっともっともっともっと。
哀しみの中に閉じ込められてしまうだろうと感じた。

ミリさんはお父様ともう長く離れて暮らしていた。
それは年齢や状況から考えれば普通のこと。
ずっと同じ家に暮らしてきた私の方が特殊かもしれない。

普段から生活の中に「父」がいなかった人が父を失うのと。
一年365日、同じ屋根の下に暮らしていた「父」を失うのと。

それは。
全然、違うことなのだと思う。

哀しみつつも日常はつつがなく紡がれていく、それは真実だけど。
私はそこまで回復するのに、長い長い時間を要した。

ミリさんは父を失ったけれど。
自分の生活の中から父がもぎ取られたわけではない。
亡くなるまでの心構えの期間も十分にあった。

離れてすでに遠くなっていた人だから。
これだけ冷静でいられたのだと思う。

私の方がミリさんより哀しんだ、と言いたいわけではない。
それでも哀しみの質が違う。それは厳然たる事実。

そういえば。
私は私たちと長く離れて暮らしていた弟に接して。
彼は母と私の哀しみを理解できていないと思った。

(彼が哀しんでいないというわけではない)

自分の哀しみ方は。もしかしたら異常かもしれない。
それは誇るべきことでも何でもなくて。
父への愛情が人一倍深かったからでもなくて。

ただただ、私の気質。性分。

くたびれきってしまうほど、まだずっと哀しい。
そんなことを父も望んではいない、と思ってみても。

読んでいる時。

ミリさんの細やかな心の動きの描き方や。
あっさりと見えてとても丁寧な言葉選び。
そこから立ち上ってくる哀しみや愛情。
そしてそんな中でも失わない強かさに。

優しさ、を感じてはいました。
お父様への深い愛情も。

だから。もしかすると。今読みかえせば。
癒されるのかもしれないです。

とても。残酷なことだけれど。
亡くなった人をある意味では忘れなければ。
自分の生活を立ち行かせることはできないと感じます。

ずっと覚えている、と。
いつでもそばにいる、と。

よくそう故人のことを語る方がいらっしゃいますが。
私はそれは苦しすぎて、ダメだった。
夜も寝られず、呼吸も苦しく。

父のことを忘れている時間しか、気持ちが楽になれない。
思い出すと何度でも泣いてしまう。今も。

それなのに。父のことを忘れていた時間を後ろめたく思う。
心のどこかで。ずーっと。
父はまだ死なずに済んだのではという悔いが消えない。
寿命だったと納得はできていない。

私と母は。父を救えなかったことを。
父を殺してしまった、と。
そう感じずにはいられないのだ。

(そのような感じ方が良いことだとは思っていない)

そうだなぁ・・・
弔う想いも様々で。
正解はないと思う。

哀しみも。

(2018.7.4)
身を切られるように哀しむという状態を脱しゆくなか。
父がいない日常が「当たり前」になっていくことが。
なぜか、許せないでいる。どうしても。

父がいないことは私にとって。
異常なことでなければならないのに、と。

父の不在に慣れたくない私がいて。
しかし、慣れなければ生きていけなくて。

「永遠のおでかけ」というタイトル、素敵。
父の不在を。「おでかけ」と考えると少し救われる。

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氷香さん こんにちは

「永遠のおでかけ」というタイトルと内容が心に引っ掛かり
購入しようと画像をクリックしてAmazonに飛んでみたんですが
在庫切れで入荷未定でした(泣)

氷香さんと同じく父を亡くした身ですが
私はちょうど自分が思春期の時だったので
なんというか、父を亡くしたことを
正面から受け入れることが出来ませんでした。

今の私ならこの著者の気持ちがとても解るのではないかと
読みたい思いにせっつかれています
2020.05.12 14:11 | URL | t0m0 #JyN/eAqk [edit]
お若い時にお父様を亡くされたのですね・・・

「正面から受け入れることができない」というのは。
本当にその通りだと思います。

この本、人気なんですね。
私もまた時間をおいて読み返してみたい気もします。

私が持っている本でしたらお譲りできたのですけれど。
こちらは図書館で借りた本でした。

近々、入荷するといいですね。
2020.05.17 11:10 | URL | 彩月氷香 #- [edit]


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時々、写真や雑記も。

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  • 『永遠のおでかけ』益田ミリ
  • 2020年05月11日 (月)

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