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『秘密 上』ケイト・モートン

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東京創元社
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手に取らずにはいられなかった。

読む本の98%くらいは図書館で調達するのですが。
ここ数年、図書館の本棚の前に立つことがありません。
読みたい本をネット予約し、カウンターで受けとるので。

本棚から本を探すのは大好きでした。
第六感だけを頼りに本を選んでいたものです、かつては。
ところが、選ぶ時間も無い・・・というのは言い訳で。

めぼしい本は予約した人のところを回っていて。
棚にはないという現状だったりするのですよね。
ま。売れ筋ならぬ貸し筋の本以外に良き本もあるわけですが。

私の行きつけの図書館は分室で、何しろ蔵書が少ない。
本館へ行けば、まだしも選べる本はあるのですが。
でも。先日、たまにはと本棚の間をうろついてみました。

しかし、翻訳本の棚の寂しいことよ・・・
そんな中、見つけた本書。
わ! ケイト・モートン! 

デビュー作の『リヴァトン館』がものっ凄く好きなんです。
第二作の『忘れられた花園』には少しばかり失望したのですが。
ええ。好きなのは変らないけど。面白かったけど。
あ・・・この路線か。そうか、っていう・・・

そうですね。
ぶっちゃけ二作目にして、マンネリ?
というよりもですね、後味が悪かったんですね。

いや。そこが持ち味なんだけど。
彼女らしさと言える妙技が、あざとくも感じられて。

で。本作のタイトル『秘密』ですよ。上下巻ですよ。
思いっきり嫌な予感しかしません。
のっけから「母の秘密」におののく娘の登場。
あ・・・クラクラするほど濃い既視感。

ではありますが。
読ませます。筆力あるんですよね。
それに古い時代のイギリスの話が私、無条件で好きですし。

過去と現代が交錯する作風も。
おい、またか!と言いたいところですし。
こらこら、孤児の登場率高過ぎやろ!と叫びたくなりますが。

クセのある、しかし魅力的なヒロインの描き方といい、
情景や背景と心地よく呼応する登場人物の心象風景といい、
読み出したら夢中になってしまいます。

メロドラマなサスペンスなミステリな英国趣味な・・・
また女子が好きな小物づかいが上手いのよね。

後半にかけて、どんどん盛り上がって来ます。
でも。あ。わかったわ!と思いました。
秘密がナニかということ。

ええ。とんでもない思い違いでしたよ。
著者を見くびっていたと謝ります。

ってのは下巻を読んでから思ったことですが・・・

(2018.8.14)
「悔いても悔やみ切れぬ過去を持つ女」というのが。
著者の基本のテーマなんですかね。
そこにドキドキハラハラゾワゾワするわけですが。
正直なところゴシップ的といいますか。
話にドラマがあり過ぎて安っぽい印象に陥りかけていて。
著者の文学や歴史の素養に救われているけれど。
結構、危ういところだなと感じるのです。

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読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

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  • 『秘密 上』ケイト・モートン
  • 2019年03月09日 (土)

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