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『ひといちばい敏感な子』エレイン・N・アーロン


「生きづらさ」を抱え続けてきた人へ。

要は、HSPについて書かれた本です。
HSPって、最近言われ始めたのですけれど。
簡単に言えば、この本のタイトルの通りです。

「ひといちばい敏感」

これによって、どのくらい生き辛くなるかということ。
あー。わかる。わかるわかるわかる。わかり過ぎる。

HSPについての説明は、知りたい人はこちらを。

https://www.10000nen.com/media/3512/

HSPの診断テストもこちらにあります

https://hsptest.jp/

やらなくてもわかってましたけど。
私のHSP度は、満点(?)に近いほど高かったです。

そもそも。
私がHSPのことを知り、自分がそうではないかと思ったきっかけは。
職場の同僚におそらく発達障害であろう人がいて。
その人との軋轢で精神を病んで、休職することになったのが発端。

辛い日々の中で。
その人を理解すること、
もしくは自分の被害を減ずる対応を学ぶために、
発達障害についてあれこれと調べました。

彼女がそうであろうことは。
私一人の見解ではなくて。
身近に関わった人の一致した意見でした。

ただ、発達障害のせい、としてしまうと。
発達障害の人全般に失礼だとも思える、
彼女のみの特性ではという問題も多々ありました。

サイコパスか、精神分裂、虚言癖か。

ノルウェイの森のレイコさんを追い詰めた少女の恐ろしさ。
あれに、かなり似ているんです。ほんとに。

引用してみましょう。

「その子は病的な嘘つきだったのよ。あれはもう完全な病気よね。なんでもかんでも話を作っちゃうわけ。そして話しているあいだは自分でもそれを本当だと思いこんじゃうわけ。そしてその話のつじつまをあわせるために周辺の物事をどんどん作り変えていっちゃうの。

でも普通ならあれ、変だな、おかしいな、と思うところでも、その子は頭の回転がおそろしく速いから、人の先にまわってどんどん手をくわえていくし、だから相手は全然気づかないのよ。それが嘘であることにね」

「彼女は自分を守るためには平気で他人を傷つける嘘をつくし、利用できるものは何でも利用しようとするの。
そして相手によって嘘をついたりつかなかったりするの。」

「病気なのよ」

「病んでいるのよ。それもね、腐ったリンゴがまわりのものをみんな駄目にしていくような、そういう病み方なのよ。そしてその彼女の病気はもう誰にもなおせないの。死ぬまでそういう風に病んだままなのね。だから考えようによっては可哀そうな子なのよ。」

ああ。ほんとに! 似過ぎている!


とにかく、病的な嘘つきで。
一日中、嘘ばかりついているのですが。
本人がどうやら、その嘘を心の底から信じていて。
ゆえに彼女の中ではそれは絶対的な真実で。

ただ。
嘘つきの部分を覗いて考えると。
ちょっと、幼少時の私ももしかすると、
彼女と似たようなところがあったかもと思えたりもしました。

これは、上に引用した少女のような質のものと違う面です。
自分の世界にこもり勝ちという傾向の特性の部分。
あと周囲に馴染まない、空気を読めないとされがちなところ。
妙に何かの点で意固地になるようなところ。

私が「普通ではない子」とされてきたのは確かなので。
その普通でなさというのは、「発達障害」だったかも?と。
ちょこっと、近い部分もあるような気がしてきたのですね。

そもそも。彼女がまき散らす害は相当なもので。
ひとことで言うと、共に働く人間は発狂しそうになります。
比喩ではなく。ほんとうに。
彼女に耐えられず仕事を辞めてしまった人もいます。

身近に発達障害の人がいる人がかかる病気もあるそうで。
私はそれではないかと疑ったりもしました。
(カサンドラ症候群)

毎日、彼女が夢に登場し。
食欲はなく。
そもそも眠れず。
彼女の顔を見るだけで震えが走り。
職場へ向かう電車に乗っただけで吐き気。

で。ありながら。
私に対して一番、関わってくるのです、あちらから。

そして。ひたすら嘘をつき。
仕事ではありえないミスを積み重ね、
その尻拭いはすべて、こちらに回ってくる。
決して、自分の非を認めることはありません。

毎日驚愕レベルの事件・事故を起こしているのに。
誰よりも自分が仕事ができて頭がいいと信じている。

どう考えても。私自身はそうではない。
そうなのだけれど、何かちょっと、ひっかかる。
微妙に、相手方から「同族のよしみ」的な接近を感じる。

彼女が発達障害だと皆が口を揃えて言うのは。
嘘つきだからではなく。
常にユラユラ揺れていて、同じ話を延々と繰り返し、
まず相手の気持ちがまったくわかっていないのが明らかで、
つい先程のことを覚えていないことがしょっちゅうで、
何があっても自分が正しいという信念が強固で、
まぁ・・・もうキリがありませんが、
ありとあらゆる症例が当てはまったからです。

誰も。そうは言わないのだけれど。
なぜか。彼女に悩まされ、苦しんでいるうちに。
実は私も発達障害なんじゃないかと思えて来たのです。

そんな時に。HSPのことを知りました。
あ。これか。とすぐに納得が行きました。
実際、HSPは発達障害と間違われることが多いそうです。

いちばんの違いは共感能力が強いところで。
神経の過敏さというところでも、タイプが違うと思う。
でも。私はまさにHSP的な神経の細かさでした。
子供の時は、特に。何もかもに怯えていましたから。

今も基本的に。変っていません。
ただ、あるパターンを習得すると少しは「慣れる」。
我慢や、やり過ごしが可能にはなる。

この本はHSPというか、HSCという、
過敏過ぎる子の話なのであって。
その生きるのにどちらかというと不利な特性(病気ではない)を、
プラスのスキルと捉えて成長していくための提言なのですよね。

読みながら。
ああ。私は自分には合わないやり方で育てられたなと思いました。
けれど。両親は育てにくい子をそれでも頑張って育てたな、と。

知ってても。知らなくても。
どっちみち、私は私だった、と。今は思います。

母がこの本を読んでいたりしたら。
私も母も、だいぶ気持ちが楽だったでしょうけれど。

HSPであることがいいとも、悪いとも言えない。
私はとにかく、幼少時と思春期、異様に生き辛かったけれど。
そして、その理由の一端が判明したとは感じたけれど。

敏感であるがゆえに、得た恩恵もたくさんあった。
というよりも、その苦しみもひっくるめて私自身だった。

発達障害の子と働くことで。
精神を病むにまで至ったのも。
私の特性が悪い方に作用したのでしょう。

世の中の人には何でもないような些細なことに。
いつもいつも、傷ついているような気がして。
そんな自分を持て余し、呆れ、責めている人がもしいたら。

その敏感さは。責められるべきものではありませんよ、と。
そう教えてくれるというだけでも、本書は値打ちがある。

私は自分を苦しめた彼女以上に。
その彼女とうまくやっていけなかった自分を責めていました。

あ。HSPは「ハイリー センシティブ パーソン」の略。
この本が取り上げているのはHSC。
つまり「ハイリー センシティブ チャイルド」

ただ敏感だってだけのことにわざわざ名前をつけるなよ、って。
そう感じるひともあるでしょうけれど。

その敏感さの加減がどれほど普通とかけ離れているか、
それゆえに誤解されるか、もしくは理解されないか、ということを
身をもって知りながら成長した当事者はそうは思わないでしょう。

そして。これは病気ではない。
たぶん。人間の進化という意味で。
こういう特質の人もいることが大切だったんじゃないか、と。
著者は言っているわけです。

人類全員が過敏でも困るんだけどね。
でも。こういう人がいてくれなきゃな場面もあるのよ。

(2018.11.8)
5〜6人に一人がHSPだとも言われていて。
決して珍しくもないらしいです。
思い当たるフシのある人は読んでみると心が楽になるかもしれません。
私の書き方が不適切で。もしかすると。
発達障害でなくHSPで良かった、と言ってるように聞えるのではと心配です。
レイコを悩ませた少女がじゃあ「発達障害」なのか。
そこのところも掘り下げないで下さい。そうと言いたいわけではありません。
ただ。この少女にはきっとモデルがいるのだろうという迫真性を感じる。
それは若かりし頃に読んだ時にはわからなかったことでした。
私を死ぬほど悩ませた女性も、彼女なりの生き辛さを抱えているでしょう。
ちなみに私は「適応障害」と診断され、二ヶ月半休職しました。

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  • 2019年05月19日 (日)

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