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『岩崎弥太郎と三菱四代』  河合 敦

2010.10.30 未分類   comments 2
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幻冬舎新書
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今年のNHK大河ドラマの「龍馬伝」で、主役を食うぐらいの勢いな、
岩崎弥太郎・・・三菱財閥の創始者。
あの、香川照之の怪演に、私、正直ついてけなくて。
ホントに、あんな人だったの?まさかねぇ。

と、気になって本書を読んでみた。
なぜか、弥太郎の伝記とかでなく、岩崎家4代の話なんだが。
あ、個人的に私、2代目の弥之助のことが気になってて。

ていうのも、東京ぶらり旅の折(2年に一度くらいの恒例)、
美術館めぐりしてて「静嘉堂文庫」を訪れ、いたくお気に召し。
創設したのが、三菱の二代目の弥之助と知り、興味を持ったのだ。

素敵な洋館だしさ。庭も素敵だしさ。緑いっぱいで川も流れてる。
美術館周辺の敷地をひとり楽しく、うろうろしてたら!

なんか、不思議な建物、発見!
洋風な建築物の前に、狛犬っぽい、お犬様が向かい合っている。
近寄りがたい、ヘンな迫力があって・・・。
森の中に、突然出現したそれが何か、私は知らなかったのですね。

お墓、なんですねぇ、弥之助さんの。
ええ~っ。ドーム型の屋根の、扉も等身大の、
大体、そこに入る前に階段を昇るのだぞ。立派すぎるだろ!

お墓っていうか、廟、ですよね。これ、王族か!ってな凄さだ。
凄過ぎて・・・私の頭では「墓」と認識されず、
そのことを知ったのは、旅から帰ったのちのことだったのだ・・・。

岩崎さんち、って、どんなんやったんやろ?
お金があるからっていうだけで、あんなお墓、作るもん?


その衝撃が、ずーっと心に残ってたのだよね。
で。私、本書を弥太郎さんでなく弥之助さんメインで読んじゃいました。
あのね、弥之助さんは、弥太郎さんに負けない実業家ですよ。
実は、三菱作ったの、この人なんじゃないの?くらいな。

あ、ちなみに、弥之助さんは弥太郎さんの弟。16歳離れてるのだ。
弥之助さんが丸の内のオフィス街を作ったのだよ~。

豪放磊落な弥太郎さんに対して、弥之助さんは温厚沈着。
弥太郎さんの「弥之助、我の事業をして墜することなかれ」の
遺言を守って会社を大きくし、甥の久弥に42歳の若さで譲るのだよ。

久弥さんは、弥太郎の長男。寡黙で真面目な青年だったそうな。
父とは、まーったく、似ておらなんだ。
彼は、事業以外に農業に力を注ぎつつ、ちゃんと事業も拡大、
次に、52歳の若さで小弥太さんに社長の座を譲ります。

はいな~。小弥太さんは、久弥さんの従兄。っていうかだなぁ。
二代目、弥之助さんの嫡男なのですよ~。この流れ、面白いねぇ。
ジグザグと、弥太郎の血筋と弥之助の血筋がリレーしてるわけ。

しかもだね、小弥太さんは父には似ず、初代弥太郎さんを思わせる、
強いリーダーシップを発揮するタイプだったのだそうな。
親に似ず、親の兄弟に子供が似たのも、面白い。

4人とも、なかなか個性的なことで。行動力もあったのね。
そりゃ、弥太郎さんがダントツにキャラが立ってる気はしますが。
時代時代に合った性格のヒトがうまい具合に社長になったことで、
三菱は乱世を生き抜いて成長したのですねぇ。

弥太郎さんの死に際、迫力ですよ。
いや、まぁ、男性はこういう生き方、憧れるかもだなぁ・・・。

私は、やっぱり弥之助さんが好きですね。
あと、久弥さんも好きですよ。
・・・って、おい。どーゆー読み方なんだ、それ。

て、ゆーか。全員「弥」の字のつく名前でややこしいったら!
私が、「さん」づけするから、余計読みにくいのか?
ふざけてるんじゃ、ないですよ、尊敬と親しみをこめて・・・
って必要ないよねぇ。でも、つけて呼びたい気分だったんだ、なぜか。

読みやすいし、歴史もちょっと勉強になるし、気軽に楽しめる本です。
著者が折に触れ、「正しきビジネスとは」と論じたがるのが、実は
少々うざったくも感じたのですが・・・。

ま、三菱を語るのにビジネスを語らぬわけにもいかんだろうしな。

割と、好感は持てるのですよ。
ていうのも、著者も弥之助さん贔屓なんですね。わ~い、私と一緒~。

あーあ。何だか。
歴史をTVゲームで楽しむのと同じようなノリになっちゃった。
ごめんなさい。ま、でも。そのくらい、するっと喉越しよく読めます。

茶化しちゃいましたが、生き方やビジネスについても、
考えさせられるところ、大いにあります。

そして。弥太郎はやっぱり、タダモノじゃない!

(2010.10.25)

関連記事

分かります。実に分かります!
僕も三か月程前にコレを読みました。

「龍馬伝」を見ていて、ふと、疑問が。
この岩崎弥太郎像は大丈夫か? と。

ドラマはドラマ、小説は小説と割り切って見るのが普通ですが、それでも一番初めに触れたものが強く印象に残ったりしますから。

やっぱり、というか、当然、というか、「龍馬伝」のイメージとは違いますね。
竜馬との関わりについても、彼の日記から読み取れるのは全く別のものですし。

とか言いつつ、僕はあの「弥太郎」を見てゲラゲラ笑いました。だって、滅茶苦茶なのですもの。果てしなく自分勝手な言動が。音楽もあんな感じですし。

それにしても、弥之助です。ドラマでは目立っていません(当然です)が、彼の業績には僕も彩月さんと同じような印象を覚えました。性格は正反対ですが、顔はやっぱり兄弟です。

あとは、小弥太の男気溢れるエピソードが結構好きだったりします。開戦直後なのに、商売仲間の英米人に対して財産、身辺の保全を考える(国法の許す限りですが)辺り、タダモノじゃありません。

というか、岩崎家って四代揃って凄いな、と。
岩崎家の教育方針の賜物かもしれませんね。
2010.11.01 23:19 | URL | 奇堂 #5Gg6z9h6 [edit]
「龍馬伝」見てると、不安が沸き起こってくるでしょ?
これって、なんか、マズくないか~って。
いや、それにしても、同じ本に辿りついたのは奇遇ですねぇ。

あの弥太郎像には、岩崎家が苦言を呈したらしいですよ。
ま、さもありなん~。ドラマとしては、面白いですけどね。
そ~こ~ま~で~や~る~か~。
・・・インパクトあり過ぎて、いまだ脳裏から離れません。

あ、そうだ。小弥太の、結婚に関するエピソードが傑作でしたね!
高砂人形に白旗を持たせたくだり。豪胆でかつ愛すべき人柄ですよね。
パラパラっと読み返してみると、小弥太、面白い人ですね。
しかも言動が、スキッとしててかっこいいなぁ~。

子供のときから寄宿舎生活をさせ、風呂焚き・洗濯も自分で行わせ、
かつ有名な英語教師や漢学者思想家のもとで勉学させ。
食事も粗食だったというのが徹底してますよね~。
弥之助さん、さすがです(どこまでも弥之助びいき)。

4代、身内でトップをつないでたら、絶対、あれれ?な、
イタイ人が出現して、会社を傾けると思うのに。

やっぱり、子供は厳しく育てなきゃダメってことかな?
全然、母の姿が見えてこないとこが、少し気になった。
彼らのお母さん、どんな人だったんだろ~な。
2010.11.01 23:51 | URL | 彩月氷香 #- [edit]


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  • 2010年10月30日 (土)

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