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光源  桐野夏生

4167602059
文春文庫
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面白かった。

シンプルで力強い印象。
どうして、と思うほど色濃くくっきり描き出される登場人物。
人間って勝手なものだなというのが一番感じたこと。
他にもっと上手く生きる道がありそうなものなのに、自らを苦しめる道を選んでいる。

与えられた立場や役割のなかで生き切ることと、自分自身の感情とは相いれない。

仕方のないことだ。当然のことだ。

妻子ある人を愛することも、妹を愛することも、自分を守るため人を傷つけることも。

ただ、その結果生じる因果は背負わねばならない。
しかし、その覚悟もなく思いに任せて行動し、後悔する者も少なくない。

一体生きるために人が求めているものは何だろう?
失っては生きていけないと思う大切な絆も、命をかけたと思う仕事も、
実際は無いなら無いなりに生きていけてしまう。

傷は深く、残りはするけれども。

(2002.6.26)

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  • 光源  桐野夏生
  • 2010年03月04日 (木)

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