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サンディトン  ジェーン・オースティン

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ジェーン・オースティンの小説には独特の魅力がある。
本国イギリスで根強い人気があるのは何となく納得がいく。
狭い村や町を舞台に住人たちが繰り広げるささやかなドラマ。
そして、それを描写する、ユーモアと風刺の隠し味。

正直、読んでイライラする面もある。
厭味な、一部登場人物があまりにもリアルなせいかもしれない。
もしくは、英国式ユーモアが時々くどく感じられるせいか・・・。

それにしても。日常の人間関係の機微を捉える鋭さときたら。

現代とは生活スタイルが大きく異なるとはいえ、
上辺を繕うことなく社会生活を営むのは不可能だという事情は変わらない。
その人間関係の築き方に人の品位が表れるのだ。

見栄え良く親切な紳士がそれに釣り合う内面を備えているとは限らない。
愚かな人間が利口そうに見えることもある。
それでも各々の人間性は隠しきれない。自ずと見えてしまう。

騙されることもある。勘違いすることもある。
下心は常に存在する。人情すらも時には計算される。
しかし心の持ちようが、行いに反映されずにはいない。

人付き合いを苦にせぬ為には、自らの姿勢を明確にし、
礼儀は保ちながらも他人の好きになれない点には容赦しない
(心の中限定で)ことが実は必要ではないか?

他人に必要以上に冷酷、シビアであって益することはないが、
人間性を見抜く目は厳しくなくては、生き抜けない世の中。

そして対象を距離を持って見つめることで、
他人の思惑も不快に感じず、滑稽だと面白がることができるようになる・・・
そこに余裕が生まれ、辛辣なユーモアにつながる・・・
などといったことを、柄にもなくちょっと考えさせられた。

(1999.5.10)
ジェーン・オースティン、大好きなんですよ。
村社会のゴタゴタが、面白いんでよねぇ・・・。
文学っていうより、ゴシップ小説っぽいと思うのは不遜に過ぎるかしら。
でも、やはり、随所でさすがだなぁと唸らされるのです。
どの作品を読んでも、人間観察の鋭さには、つくづく舌を巻きます。


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  • サンディトン  ジェーン・オースティン
  • 2010年11月27日 (土)

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