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武士の家計簿  磯田道史

2011.01.16 未分類   comments 2
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新潮新書
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「加賀藩御算用者」の幕末維新・・・という副題。
そもそも、御算用者って?・・・簡単に言えば、会計係。
算盤ザムライっていうと、イメージが湧くかな?
加賀藩には、約150名(!)もの御算用者がいたのだそうです。

著者が発見した、猪山家(こちら代々御算用者)の家計簿を、
じっくりと読み解いていく・・・という内容。
その解きほぐし方の丁寧さや、現代との比較の視点が、
とても明解・爽やかで気持ち良く、読みやすい。

猪山家は、御算用者として優秀で、出世したにも関わらず、
貧乏で借金まみれ、破産が目前の状態だった・・・。
借金返済を決意した当主・直之が徹底的な節約を掲げ、
家財・衣服をどーんと売り払い、日々克明につけた家計簿。
(みかん1個まで書きつけてある!)

その家計簿から見えてくる、江戸末期の下級武士の社会。
「家族」「行事」「子育て」などが如実に浮かび上がってくる。
これが、面白くて、面白くて・・・思わず、私、はしゃいだほど!

直之の息子、成之も父の英才教育を受け、御算用者として出世。
卓越した計算能力ゆえ、海軍に抜擢され、維新後も一家は生き延びる。
そして家計簿は成之の世代にも引き継がれる・・・

目から鱗が、ボロボロ落ちます。わーい桜吹雪みたい~(→大袈裟)
それにしても江戸時代に関して勘違いしてること、沢山あるんだなぁ。

物語仕立てではない、研究報告式の歴史書なのに。
ある誠実な一家の物語として強く深く心に残ります。
今の時代にも十分に通用する教訓がそこに生きています。

地位なんて、儚いもの。統治する者が変われば一瞬で消える。
でも能力は、支配者が変わっても、時代が変わっても、無くならない。

まさに、一芸は身を助ける、の好例でありますが、
そのことを痛感して生きてきた父の信念と厳しさが、
切なさと清々しさとを等分に感じさせ、心に沁みます。

(2011.1.14)
映画を先に観ていた私。堺雅人と仲間由紀恵のキャスティングも良く、
十分に楽しめる映画ではありましたが。やはり本の面白さが上。
ただ演出だと思っていた、父が算盤で息子の頭を叩くシーンが、
事実であったとは驚き。父の思いが込められた仕置きだったのですね・・・


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今朝。屋根瓦に雪が積もってました~この冬初めての積雪です。
武士の家計簿。面白さが感想を通して伝わってきます。
映画を先に見るべきか?本を先に見るべきか?やっぱり本でしょうかねぇw
2011.01.16 15:15 | URL | waravino #JyN/eAqk [edit]
雪!羨ましいなぁ~。こちらは、チラとも降りません。

そうですねぇ。私は、基本、「先に本」派なのですが。
今回、図書館予約していた本がなかなか来ないので、
痺れを切らして、先に映画を観に行ってしまいました(笑)

たぶん、どっちでも、大丈夫ですよ。
へぇぇ~度が、本の方が高いので。
映画で、ふーんと感心した後、さらに本でふむふむふむ・・・と、
背景の補足を楽しむ感じでもいいんじゃないでしょうか。

映画は、ほんと、息子役がマズかったんですよね。
それ以外は・・・私は割と好きな、いい地味さでした。
(退屈と感じる方もあるだろうなぁと思います)
2011.01.16 18:34 | URL | 彩月氷香 #- [edit]


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  • 2011年01月16日 (日)

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