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村上春樹 雑文集  村上春樹

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新潮社
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お蔵入りになっていた超短篇。
賞をもらった時の挨拶文。
知人へ寄せた解説文や序文。

・・・村上春樹の、単行本には収録されなかった雑文たち。

細々と雑多な印象ながら、くっきりと「村上春樹」の世界。
何でもないように、さりげなく、しかし濃厚に。

「ハルキ印」の烙印が、そこここにあって。
私は、その「らしさ」が明確な形になったスタイルが、
ずっとずっと羨ましかったことを思い出した。

彼のこだわりが、リズムよくスタイリッシュに、
しかし、思いのほか深く読み手の心に刻まれる。

自分の好きなことを、ひっそりと、しかし頑固に大切にする。
どうでもいいことには、あっさりと対処して涼しげに佇み。
曲げたくないことは、しんどくて非効率でも守り続ける。

口当たりは甘いのに、噛むと歯が折れそうな芯がある。
飴のように。嚙まずに口の中で、転がしてのんびり味わう。

ほろ苦い懐かしさと共に、心の襞に埋もれていた記憶の欠片たちが、
ぷくぷくと愛らしい泡のように浮き上がり、甦ってくる。

(2011.5.3)
この本の中で一番好きなのは、彼が友人の娘に送った挨拶文。
かおりさん、ご結婚おめでとうございます。僕もいちどしか結婚したことがないので、くわしいことはよくわかりませんが、結婚というのは、いいときにはとてもいいものです。あまりよくないときには、僕はいつもなにかべつのことを考えるようにしています。でもいいときには、とてもいいものです。いいときがたくさんあることをお祈りしています。お幸せに。


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プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

*初めましてのご挨拶
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  • 村上春樹 雑文集  村上春樹
  • 2011年05月04日 (水)

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