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プラトン入門  竹田青嗣

2011.11.29 哲学   comments 2
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ちくま新書
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プラトン入門、というタイトルですが。

プラトンばかりでなく、哲学全体の流れが垣間見えます。
いえ・・・そもそも、哲学とは何なのか?
著者の哲学への愛情が伝わってきます。

著書は、プラトンが誤解されているという点を端緒として。
彼なりのプラトン論を繰り広げていくのですが。

現代(近代?)においてプラトンが軽視されている理由は。
完璧主義、絶対主義、理想主義、そして帝国主義に繋がるから。
まぁ・・・かなり乱暴に要約するとそういうことですね。

かつ、現実的でない、と。
プラトン?なにソレ?な人も「プラトニックラブ」という語を、
思い浮かべて頂けば、何となく察せられるかもしれません。

イデア、という言葉は聞いたことあるでしょうか?

個人的には、プラトンは・・・好きですね。
著作が純粋に、面白い読み物になってますものね。
まぁ、それじゃあ哲学として読んでることにならないのでしょうが。

「饗宴」「国家」がプラトンの最盛期の作品だと著者はおっしゃられ。
わ~。私が読んだことがあって、好きなのもこの2冊。

この本の中でも、第四章の「エロス、美、愛」のところが特に面白い。

全体的には、「普遍性」という言葉の意味を問うていると思います。

かつ、プラトンを見直そうの書、でもありながら。
ニーチェやヘーゲルやハイデガーやカントが絡んできます。
ここんとこが、ワクワクする部分でもありつつ。
全くの哲学初心者には、チンプンカンプンだろうなぁと感じます。

私、一応さらっとではありますが、主な哲学書は昔、読んだのです。
理解するどころじゃなく、雰囲気が頭に残ってる程度なのですけど。
まぁ・・・それでも、何とか著者が訴えたいことは朧にわかります。

そういえば。ニーチェさんはプラトンさんに厳しかった(笑)
それは、読み違いも多々ある、と竹田さんはおっしゃるわけです。

哲学をすべて、現代に置き換えて読むと間違いが発生しますよね。
そこんとこを丁寧に、竹田氏は読み解いていかれます。

いや。いいですね。これは、とてもいい本を読みました。
どんどん哲学を読みたい気分になるという効用だけをとっても名著。
明日にでも、プラトンの「饗宴」を読み返したくなりました。

著者のプラトン考が妥当かどうかは、私の貧しい哲学知識では、何とも。
異論もあって良いとは思います。ただ・・・この人の考え方は好きです。

私はどうも、哲学も「物語」として読んでしまうという弱点がありまして。
それゆえに、「読める」哲学と「読めない」哲学があり・・・
正しく理解できるという自信も、全くなく・・・・
 
あるいは理解しようという意識すら薄いがために、哲学を面白く読めるのかも。
ええ。カント以外は。カント以外は。わからなくても楽しい読み物です。

こう、脳内の世界が広がる感じがするんですよね、哲学を読むと。
何かが閃きそうで閃かないような、もどかしさも伴いますけれど。
(ええ、たぶん。私の脳には負担が大き過ぎるんでしょう)

こういうヘンテコ(単に思考力が乏しいだけかも)な
哲学ファンがいても、許されますよね・・・?

(2011.11.28)
引用されたカントの文章を噛砕いた、著者の文章のわかりやすさ!
いや・・・ここんとこ、感動すらおぼえました・・・。
(残念ながら到底、自力でカントの文章が読めそうにない私)
次は、著者の『カント入門』を読もうかなぁ。
あまり、周辺から読み進むのは、主義に反するのですが。
いつか、カントを読みとおそうという意志はまだかろうじて持ってます。


自省録  マルクス・アウレーリウス

2010.08.07 哲学   comments 0
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岩波文庫
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マルクス・アウレーリウスは、第16代ローマ帝国皇帝。
五賢帝の最後の一人。
読書と瞑想に耽ることが好きな、内向的な人だったという。

書斎人として生きたいと願っていたのに、
当時のローマは、ありとあらゆる問題が噴出し、
彼は戦いに明け暮れなくてはならなかった。

筆を執るのも好きで、「書くことは第二の天性」と、
自らの師に書簡で伝えているほどなのに、
彼には書き物をする暇など、ほとんど無かった。

彼が自己との対話として、短い言葉を書き溜めたのが本書。
根本はストア哲学なのだが、彼がその思想を「生きた」重みが
そういう括りを超えて読者の心に響いてくる。

誠実な、極めて強い克己心を持った人の、静かな心の叫び。
この気高い精神を持った人は、深い孤独と失意の日々のなか、
信念を見失うまいとして、自分を励まし、自分に言い聞かせ、
文字通り戦乱の時代の皇帝として生きたのだ・・・。

ぶっきらぼうなほどの、短く厳しい言葉。
人間、そんなに自分に厳しく生きられるもんじゃない、と
反論したくなるほど、強い断定の言葉が連なるのに、
読んでいると、不思議なくらい心が休まる。

私が生涯ずっと大切に持ち続けるであろう、一冊。

(2010.7.25)
改訂されたらしく、私が持ってるのと表紙が違います。
ストア哲学って?と疑問を持たれる方もあるかもしれませんが、
「ストイック」の語源にもなっている、といえば何となくわかります?


  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

*初めましてのご挨拶
*ブログタイトルの由来

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