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エチュード  今野 敏

2011.06.10 今野 敏   comments 2
4120041743
中央公論新社
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初めて今野敏の本を読んだ時、「警察小説」がこんなに面白いなんて!
と、大興奮した私なのですが・・・。

その出会いの一冊である「隠蔽捜査」とそれに続くシリーズ以外は、
正直なところ、及第点の佳作にギリギリ合格、というもので。
もう「隠蔽捜査」シリーズしか読まなくていいや、と思い始めてました。

多作な人にありがちですが、面白いことは面白いけど、詰めが甘くて、
悪くないけど感動できない、そこそこ上出来な娯楽作・・・。

今回は久々に当たり。やはり、警察ものなのですが・・・。
またも冴えない中年刑事が主人公な上に、キャラも弱めというか控えめ。
でもって、相変わらずステレオタイプな女性が登場!

うーん。ふつうに好感は持てるけど・・・また同じじゃん!
美人で強気で、でも実は脆いところがあって、賢くて。
真面目で、健気だけど、たまに意外な一面もちょびっと・・・そこが可愛い。

有能な大和撫子っての?
あまりにも男性の理想像過ぎるってば~。

ま、いいよ、別に嫌いなわけじゃないから。
バリバリ男社会な警察で、ガンガン出世して女性の地位を高めておくれ~。

プロファイリングという、ヤケドしがちなヤバイ主題を上手く調理してる。
まぁ、何かが物足りないながらも、このレベルなら読み終えて満足感はある。

どうにも、相変わらずの無闇と爽やか過ぎる読後感は残念。
ここが、著者の持ち味だとは思うけれど・・・。
それゆえに、何を読んでも味わいが同じになってしまう。
そこが安心感があるとも言えるのだが。

(2011.5.12)
あ~ん。ファンの方、ごめんなさい。ていうか私も一応ファンなんだけど。
娯楽こそは「極上」でなきゃイヤというこだわりがありまして。
そこそこ面白い、というものが好きじゃないのです。
そもそも、そんなに読んでないだろ~と言われそうですが、
いえいえ、昔、飽きるほど読んだんですよ~。
今更ですが、この小説は結構好きです。


初陣 (隠蔽捜査 3.5)  今野 敏

2010.12.04 今野 敏   comments 4
4103002549
新潮社
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面白かった。うん。とっても。
何を書いても、結局、「竜崎さん最高!」というところに行き着くので。
自重して、あっさりとこれにて終わります。

あ、それじゃ、あんまりか。
え~と。なんで、4じゃなく、3.5かというところだけ説明。
つまりは、話は進んでません。いままでのストーリーの裏話ですね、いわば。

主役の竜崎氏でなく、竜崎氏の同僚の伊丹氏の視点なのです。
で、他人の目から見る竜崎氏は、やっぱりステキ!
いいな。いいな。私、こういう人が好きっていうか。
こういう生き方がしたいんだよね~。

天才的頭脳の持ち主で超冷酷で超美形な男性に生まれ変わりたいという、
なんとも歪んだ夢(妄想?)を持っている彩月なのですが、
それが無理なら、竜崎氏みたいな人に生まれ変わりたいです。

あ、上記の願望についての解説は、ものっすごく長くなるので別の折に。
まぁそんなの興味のある方は、いらっしゃらないかと思いますが・・・。

未読の方がコレから読むということはないでしょうしね。
とりあえず、警察小説苦手な人にもオススメなシリーズなので。
気が向いたら、ぜひ「隠蔽捜査」読んでみてくださいな。

(2010.11.28)
伊丹氏と竜崎氏は幼馴染なんですが。
お互いに相手にコンプレックスを持っててビミョウなライバル意識もある。
伊丹氏も、まぁまぁ好きですよ。年がら年中、竜崎氏に対して、
「あいつには適わない」とぼやいてらっしゃいますが。
何だかんだ言っても、オタクも充分、デキル男、ですやん。

疑心 (隠蔽捜査 3)  今野 敏

2010.11.30 今野 敏   comments 0
4103002530
新潮社
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このシリーズ、大好きなんです。
主役の竜崎が私のツボで。このオジサマ、何て言うか、 
完全にズレてるんだけど、やたら真っ当な意見を堂々と口にする。

「まったく、こんな唐変木、見たことない」と妻も呆れ果てる。
が、そう言われた彼はあっけらかんと心にこうつぶやくのだ。
「唐変木などという言い方は、今時死語だろうと思った」と(笑)

彼一流の正義感は、終始一貫していて揺るがず、清々しい。
体面、慣習、なんだソレ!正しいことを効率よくやるのみ!
しかし、ちゃんとそれを全うすべく頭脳もフルに使っているのだ。
青臭い正義感ではない。老獪といってもいい。

そんな彼が今回、なんと!恋に落ち・・・すみません。笑えます。
わかるんです、彼の気持ち。だけど・・・、オカシイ。
ほんと、竜崎氏には青天の霹靂な災難でしたねぇ・・・ふふふ。

そして、恋愛の悩みを彼が解決する方法が傑作。
唖然としますよ・・・でもね、これある意味正解なんですね。

「救われる方法などないとわかった。この苦しみから逃れることはできない。だったら、悩み苦しんでいる自分を認めてしまおう。そう思っただけだ」

私、これ、深い真実だと思います。
恋愛に限らず、人生のあらゆる局面に通じる真理だと・・・。
竜崎は、これを「禅問答」から導き出したのですけれどもね。

一方で竜崎の同僚の以下の台詞も、もっともだと思う。

「それを認めたからって、人間、楽になるもんじゃないと思うがな・・・。たいていは、何かの結果を期待するものだ」

それに対して、たったひとこと。

「おそらく、時間だけが解決してくれるんだ」

いや、ほんと、正し過ぎて、苦笑い。最高だな、このキャラ。
シリーズの中で評判悪かったけど・・・私はすごく面白かったなぁ。
終始、気味悪いくらいニヤニヤしながら読んでました。

警察小説なので、いちおう(!)事件は起こっていまして。
大統領暗殺を阻止する!という、でっかいヤマにぶち当たってるんです。
が、そこんとこが・・・たぶん、この小説の評判の悪さの理由かな。
事件の経過が、フェアじゃないっつ~か、面白みに欠けるっていうか。

ですが。竜崎さんの言動を見てるだけで退屈しない私は、
そこんとこは、全然どうでも良かったりして・・・。

こんなぶっとんだ人が、着々と成果をあげる、その道筋に、
立ちはだかる普通の人々が哀れに思えるくらい、素敵に頑固な人です。

圧倒されるくらい正しい考えを持っていて、でもその正しさは、
社会では(特に、警察なんていう、閉鎖的な階級社会では)、
通用し難いものであって・・・みな、暗黙の了解で諦めてるのに。

竜崎さんは、絶対に自分が正しいと思うことを貫く。

こう書けば、どんなにカッコイイ人かと思えば、ヘンなオジサン。
微妙に被害妄想だしさぁ。融通きかなさ過ぎだし。
朴念仁っていうのは、こういう人のためにある言葉、と思えるくらい。

あ~。でも。とにかく。私は、好き。長く続いて欲しいな、このシリーズ。

(2010.11.22)

曙光の街  今野 敏

2010.11.28 今野 敏   comments 4
4167679531
文春文庫
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ヤクザと、殺し屋と、警視庁外事課(公安)の職員。
あなたなら、誰に肩入れしますか~?
・・・ってな、話では、ございませんが。

ヤクザさんは暴力沙汰で球界追放された元プロ野球選手。
殺し屋さんは、日本人とロシア人のハーフで、元スパイ。
公安の兄ちゃんは、仕事はほどほどに、なイマドキの人。

ま、割と私は、等分に感情移入しつつ。
誰が死んでもいいよ~、という心構えで読んでおりました。
(お、おい。アンタ、人が死ぬのを期待しとるのか!?)

そーですねぇ。私、一匹狼的な、社会的に道を外れちゃった人の話、
結構好きですよ・・・ま、そこそこに暴力的ですね、約2名。
血腥さはそうでもなく、どん底具合も、そうでもないかな。

バランスのとれたエンターテイメントで、テンポよく、
かつダレることもなく、一気に読めます。
今野氏の人物描写は、すっきりしてていいですね。

特に何も文句はなくて。こんだけ楽しませてくれたらOK、ではあるが。
あ~正直言うと、ちょっと何か、物足りないかなぁ。

これは今野敏氏の長所なのかもだけど、読後感が爽やか過ぎる。
私、もうちょっと「救いがない」感じの方が好き・・・。
「救いがあり過ぎる」んだなぁ、これ、ひとことで言うと。

あと、今野さん、女性を描くの下手ねぇ。
ステレオタイプ過ぎるだろ~。ま、いいけどさ。許容範囲だけどさ。
残念な感じはするよね・・・。いっそ、登場させなきゃいいじゃん。
あ、ストーリー、成り立ちませんかね。

うーん。スケールが・・・って。
日本を舞台にスケールあるドンパチを描いたら、ウソ臭いしなぁ。
いいんだと思うよ、これで。匙加減は正しい。

あ~でも。殺し屋さん小説なら、海外物の方がいいな。
すみません、無茶な比較をして。そりゃ、あちらさんなら火器類が派手でも、
人がバタバタ死んでも、全然、違和感無いものね・・・。

A・J・クィネル とか、ご存じな方いらっしゃるかしら?
「燃える男」とか、「サンカルロの決闘」とか。大好きなんだよね~。
ハードで、かっこいい~。武器、すっげぇ。壮絶な復讐劇、素晴らしい!

うん、いい意味でも悪い意味でも優しいんだな、この小説。
猛烈に、「救いがない」小説とか読みたくなってきたじゃないか!
なんだろうなぁ・・・。せっかくなら!ちょっと落ち込むくらい、
ダークな部分があってくれた方が、読み甲斐があるじゃない?

って、これは、本でなく、私の性格に欠陥があるんでしょうか・・・。

(2010.11.25)
ビミョウに、お疲れ?な私、「燃える男」ならぬ「萌える男」、
「サンカルロの決闘」ならぬ「さん刈る炉のけっと」という、
それ、作ったんじゃんないの~くらいな打ち間違いをやらかし・・・
そのうち、無意識でトンデモない暴言を吐きかねん・・・要注意だ。
あ。この本。ほんとに、充分に面白くて、上出来な娯楽本ですよん。


特殊防諜班 連続誘拐   今野 敏

2010.07.27 今野 敏   comments 2
4062762218
講談社文庫
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しまった。読み始めてしばらくして思う。
これは・・・いわゆるトンデモ本。

新興宗教、霊能力のある美少女、「失われた十士族」、
総理直属の秘密部署・・・。
ユダヤの末裔が日本人の祖先にいる、とか・・・。
強大な力を持つ秘密組織とか・・・。
・・・・。
・・・・。

この手の本はゴマンとありまして。
別にキライでもないので、なんやかや、目にしている。
スケールやキャラが違うだけで、同工異曲なのだ。

そのなかで、決して出来が悪いものではない。
けど、けど、もう、いいわ。敢えてこれを読むこたぁない。

今野敏氏の持ち味は、すっきりとしたキレ味だと思うのですが、
こういう話は、胡散臭いほど、ネチネチ書かないと雰囲気が出ないよ。

まぁ、だれがどう上手く書こうと、この手のストーリーは、
もう、ご勘弁願いたいというのが正直なところ。

でもタイトル見たら、そういう話だと思わなかったんだもん。
読む前のリサーチも、やっぱり必要だわね。

本書に関係なく、過去読んだトンデモ本の追憶に耽ってしまった。
伝奇小説とかスーパー伝奇小説とか、SFなんだかファンタジーなんだか、
良くわからないようなの、色々あったよなぁ。

オオカミに変身する、
チタン糸を武器に戦う、
吸血鬼ものの様々なヴァリエーション、
役 小角など呪術者が活躍する歴史ファンタジー、
クトゥルー神話を下敷きにしたホラー風味の終末世界もの、
自分の体の中に妖獣を飼う話、
ヒトラーは生きていた、的ストーリー、
隠された秘宝の争奪戦、
銀河戦争もの。
えーと。えーと。

ま、この、いい加減な説明で何冊かは書名に思い当たる、
勘の良い方もいらっしゃるでしょう。
シリーズものの大半は、10冊くらい読んだとこで、
続きを読むのをいつの間にか忘れた(放棄した)、
っていうのばかりだな・・・。

幾つか懐かしいなぁと思うけど、読み返そうとは思わないかも。

(2010.7.10)

  

プロフィール

Author:彩月氷香

とにかく本が好き
読書感想がメインですが
時々、写真や雑記も。

*初めましてのご挨拶
*ブログタイトルの由来

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